スーパースポーツに最強スポーツカーブランドの矜持を見た
コンチネンタルGTをベースに最高出力630psの6リッターW12エンジンを搭載、軽量化のため2シーターとされたベントレーコンチネンタルスーパースポーツ。E85フレックスフューエル(85%バイオエタノール混合)にも対応し、ベントレー史上もっとも速くてもっともクリーンなモデルとされている。価格は3150万円 |
10月は日本の自動車業界の現状を思い知る月だった。散々たるモーターショー。内容そのものは決して悪くなかった。けれども、輸入車がほとんど来ないなか、国産メーカーに覇気も見られなかった。年明け早々からの、自工会を中心とした“諦めムード”がそのままショーになった気がしてならない。
そんななか、試乗記事で注目はベントレーコンチネンタルスーパースポーツだった。年初にこっそり見てきたクルマだけに、感動もひとしお。
「アクセルペダルを踏み込むと、足の裏に膨れ上がったゴムまりのようなプレッシャーを受け、弾け飛ぶように加速する。特に、4000回転あたりからのトルクの“ノリ”が素晴らしい。」(モーターマガジン)
サーキットを走って楽しいと思える市販ベントレーなんて、1931年以降、あったか?!
今年9月のフランクフルトショーに初登場した、AMG初の自社開発となるM・ベンツSLS AMG。実質的なSLRマクラーレンの後継モデル。専用チューンされた6.2リッターV8エンジンは最高出力571hp/最大トルク650Nmを発生。新開発デュアルクラッチ7速2ペダルMTのAMGスピードシフトDCT-7が組み合わせられる。本国での価格は17万7310ユーロ(約2360万円) |
11月はズバリ、M・ベンツSLS AMGだ。フェラーリ458イタリアに乗ってきた連中に言わせれば、それすら忘却の彼方らしいので、早く新しい跳ね馬にも乗ってみたいのだが……。
「ノーズの動きの軽やかさに感心する。軽快なうえにボディのしなり強さを感じるから、クルマの大きさを意識しない。街乗りからして、スポーツカーだ。扱いやすいがベンツっぽくはない。乗り心地は硬いが収まりのいいもので、アウディR8よりも少しハードか。」(エッジ)
V8ヴァンテージをベースに、最高出力517ps/最大トルク570Nmの6リッターV12を搭載した2ドアクーペ、アストンマーティンV12ヴァンテージ。ミッションは6MTのみとされ、価格は2173.5万円 |
そして、記憶に新しい12月はV12ヴァンテージに驚き、30年前のフェラーリ308GT4に大感動した。
さて、来年は何台のガイシャで感動できるのだろう……。楽しみなクルマは、たくさんある。