ライバル達が真っ向勝負を避ける高いポテンシャル
ボディサイズは旧型より全長80mm/全幅20mm拡大しながらも5ナンバーサイズに抑え、全長3995×全幅1665×全高1480mm。まず1.4コンフォートラインのみが導入され、価格は203万円となる。水平ラインを強調した最新ブランドデザインを取り入れたフロントマスクをもつ |
ニューポロ、はんぱなく凄い! というウワサは、ひと足先に海外で乗っていた同業数名から聞いていた。曰く、もう国産Bセグなんか乗っとれん、と。うわ、そんなに凄いんやったら我が家の次期主力マシン(要するに毎日乗るクルマね)候補や! と意気込んで試乗会に出かけたが……。
まあ、しばし待て、だね、結論は。
もしかしてゴルフいらず!? ってくらいに期待して出かけたのが間違いのもと。やっぱりゴルフはゴルフで上のクラスなんだから“さらに良い”のは当然なわけで、そんな下克上をVWが許すはずもなく、やっぱりゴルフにはゴルフの存在理由があった、というのが第一印象。これなら頑張ってゴルフ買うか、と。
旧型比で前+45mm/後+40mm拡大したトレッドにより安定感のあるリアスタイルに。新デザインのテールランプは点灯時にL字のラインを強調する |
だからといって、新型ポロがダメだったかというと、全くもってそうじゃない。おそらく、Bセグメントで基本的なポテンシャルは最良だ。特に、中高速域におけるダイナミックパフォーマンスは、それこそゴルフ級で国産車の及ぶところじゃない。高速の制限速度いっぱいで大きなコーナーを走り抜けたとき、ちょっとした轍があったとしよう。そういう場面で新型ポロはまるで慌てず、ボディとシャシーと駆使して、ドライバーに不安を一切抱かせず、駆け抜ける。こりゃ国産車にできる芸当じゃない。
同クラスの輸入車、アルファミトやBMWミニがある種の特殊路線を突っ走らざるをえない理由もまた判るというもの。真っ正直なコンパクトカー路線で攻め込んでも、VWの牙城はびくともしないという読みがあるのだと思う。それくらい、ポロのポテンシャルは高い。
走りについては次ページで