180mm長く155mm幅広になったフレンチトールワゴン
10年ぶりにモデルチェンジしたルノーのトールワゴン、カングー。新型は全長4215×全幅1830×全高1830mmとなり、旧型比で全長180mm/全幅155mm大きくなった。価格は5MTモデルが219.8万円、4ATモデルは229.8万円 |
日本で売れてるルノーの半分がカングーなんだそうである。人気があるのは知っていたけれど、数字を聞くとちょっとびっくり。ルノーにしても、どうしてそんなに売れちゃったのか、半信半疑だろう。嬉しい誤算というやつ。要するに、日本におけるカングー現象は、メーカーのお仕着せではない、ユーザーの遊び心とアイデアが生んだ、自然発生的なムーブメントだったというわけだ。
実際、ボクの周りにもたいそう気に入って乗っている方が多い。実用性・機能性をかってのプロのカメラマンから、便利さや乗り心地の良さをかってのプライベートユースやファミリィユースまで、みんなすっかり旧型カングーに惚れ込んでいる。彼らは一様に、乗ると素晴らしいというけれど、乗ってみないとわからないわけだから、やっぱりイメージが最初にありきなのだろう。あの愛くるしいカタチと沢山積めそうな雰囲気、そして“乗るといいぜ”という風評の、そのミスマッチな感覚もまた、ツウの心を刺激したのだと思う。
最大180度まで開くことができるダブルバックドアや、旧型比で20mm広がった開口部をもつ両側スライディングドアを備える。ボディカラーは12色が用意された |
そうなると、がぜん新型は苦しいと思うのだ。グランドカングーと言いたくなるくらいに、大きく重くなった。全長4mちょい、幅1.7m以下(5ナンバーサイズ)の、あの大きさあってのカングーだったのに、3ナンバーになって、すっかり立派になってしまって……。新型を見て“こんなのカングーじゃない!”と叫んだファンは多いんじゃないか。
んじゃ、思い切って、いままでとはまた違うクルマだと思って乗ってみればいいんじゃないか?前と比べるから、いろいろハナにつく。コレオス同様に、新しいルノーだと思えば……。
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