プジョーがディーゼルマシンで悲願の優勝
今年77回目を迎えた伝統の耐久レース「ル・マン24時間」 |
フルマラソンを走ったことがある。何のために?良くわからない。いろんな理由や理屈もあるだろうけれど、結局、走りたかったから走った。自慢できるようなタイムじゃなかったし、ほとんど5キロ過ぎから訪れた様々な苦痛(腹痛、肘痛、膝痛、などなど)と戦いながら、何とか走りきった。ニューヨークだったので、ゴールしたときには凍えるほど寒かったことを覚えている。
ゆく先々で、何百万人もの応援に支えながらゴールしたわけだが、あれほど辛かったのにゴールラインを跨いだときには幸せの実感しかなかった。もうただただ笑う、泣きじゃくりながらも笑う。心の底から幸せを感じきった。
結局、そういうことなんじゃないか。ル・マン24時間レース。結果はともあれ、みんな楽しかった、幸せだったんじゃないか。ただし、ゴールした者に限るだろうが……。
ディーゼルでの参戦3年目にして総合1、2位を獲得したプジョー908HDi FAP。最高出力700ps/最大トルク1200Nmの5.5リッターエンジンを搭載する |
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