すべてが真っ当な“ヒエラルキー破壊者”
高効率な1.4Lエンジンと7速DSGとの組み合わせにより、VWでは過去最高の10・15モード燃費16.8km/lを達成する |
そんなハンドルの握り心地に始まって、シート、ペダルの応力、ライドフィール、すべてが自然で気持ちいい。あまりに優等生すぎて、面白くも何ともないのは事実だが、ここまで優等生だとそれはそれで稀だから驚きに変わる。
最も感心したのは、高速走行性能だった。安定感はもちろん、乗り心地、音、操縦性、すべてにわたって優秀だ。はっきり言って、国産車はほとんどすべて敵わない。同じクラスはもちろん、でかいサルーンやGTカーだって敵じゃないだろう。東京から御殿場にいたる高速ワインディング。これほど気持ちよく、乗り手の気持ちと一体になってクルージングできるクルマって、ドイツ車にだって少ないんじゃないか。
いやはや、恐ろしいコンパクトカーである。昔ながらのクルマではあるが、それゆえすべての機能と性能を突き詰めたことで、ヒエラルキー破壊者となった。技術と価格でそうなったプリウスとは正反対で面白い。
ニーエアバッグの新採用により9エアバッグを標準化した |
後席にもシートベルト着用検出システムを採用。着用の有無を座席ごとにアイコンでも表示する |