輸入車/注目の輸入車試乗レポート

2008年の心に残る輸入車(前編)(2ページ目)

今年1年の締めくくりとして、'08年に書いた原稿を通して心に残る輸入車を月ごとに振り返ってみました。今回(前編)は1月から6月までの半年を振り返ります。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

素晴らしい完成度だったジャガーXF

フィアット500
往年の名車(初代)の復活モデルとなるコンパクトな3ドアハッチバック。初代のモチーフを生かしつつ現代的なアレンジが施された内外装をもつ

3月も引き続きベントレーブルックランズの記事が沢山あって、その他にもM・ベンツSLRマクラーレンロードスターやアストンマーチンDBS、フェラーリ599といった高額車が原稿リストに並んでいる。実はこの頃から“今年後半はやばいぞ”って空気が流れ始めていたっけ。これほどひどくなるとは思ってもみなかったけれど。

高額車の中にあって、ひと際精彩を放つのがフィアット500。見て乗って楽しいコンパクトカーの正規輸入がようやく始まった。シトロエンC5の海外試乗会@ポルトガルも3月初めに行われた。

『私にはひとつだけ、明らかにしておけばいいと思うことがあるのみだ。それは、“ちゃんと走りまっせ?”。実用車として問題のない性能の持ち主であることさえ明らかにしておけば、後は貴方がこのスタイルをみてどう思うかだけ。めちゃくちゃ気に入ったなら、ソッコー買った方がいい。』

ちなみに、チンク、ちゃんと走ると言って想像される以上にちゃんと走ります。攻めても楽しいコンパクトカー。

ジャガーXF
'07年の東京モーターショーで日本デビューを果たした、Sタイプの後継となるジャガーのミドルクラスサルーン、ジャガーXF

4月も'08年の中では印象に強く残った2台について、かなりの本数をこなしている。M・ベンツSL63AMG@アメリカと、日本に上陸したばかりのジャガーXFについてだ。個人的にはスポーツカーとしても相当にエキサイティングになったニューSLシリーズが欲しいと思っているが、それ以上に完成度という点で素晴らしかったのがジャガーXF。

『大いに先走って言ってしまおう。'08年もまだ4半期が過ぎただけという段階にも関わらず、早くも本年最もインプレッシブなモデルが登場した、と。(中略)紳士も時には過激に走りたい。スポーツサルーンの新しいスタンダードが誕生したと私は断言する。』(モーターマガジン誌)

で、その後、もっと凄い輸入車があったかって?なかったかも。雲上のブルックランズを除けば、間違いなく'08年輸入車のナンバー1だった。

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