VW(フォルクスワーゲン)/ゴルフ

“イフ”な選択に応えるゴルフヴァリアント(3ページ目)

家族や子供がいる環境を想像して、乗り換えるべきクルマを考えて見ました。乗って楽しく、便利な大きさで、ロングドライブにも耐え、燃費も良く、ユーティリティに優れたワゴン。その条件に合うクルマとは……

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

“イフ”なわがままに応えてくれるTSIシリーズ

ゴルフヴァリアント
クラッチ操作とギアシフトを電子制御とし、2組のトランスミッションを並列に配置したDSG。6速から7速に進化し高速時の低燃費や静粛性にも貢献

当たり前だけれども、乗った感覚はゴルフそのもの。基本的に“取り回しの良さ”を言う場合、リムジンのように極端に長いクルマを除いて、前の感覚さえ掴み易ければ問題がないものだ。前がフツーのゴルフなんだから、後ろに少し長いヴァリアントでも取り回しの良さは変わらない。ゴルフ。とっても運転し易い。これならかみさんも文句なし。

家の近所に、塀で囲まれた一方通行があって、ところどころ電柱はあるし、ゴミ箱は置いてあるしで、でかいクルマじゃ絶対嫌な道があるんだけれど、ここをスイスイ抜けられるクルマは大抵、サイズもさることながら視界や見切り、ドラポジ、アクセルの反応といったことの連携が上手くいっている。ハッチバックのゴルフなんかはその筆頭だけれど、ワゴンになっても変わらない。

そのくせ、このクルマは荷物を沢山、飲み込む。実質的には、クラス2つ上級。よっぽどのヘビーワゴンユーザーでない限り、これ以上のラゲッジルームはいらないはず。ボクはアウトドアを嗜んだりしないけれど、こういうクルマが家にあれば、きっと、遊び道具を詰め込んでドライブに出かけたくなると思う。

荷物を積んでのドライブは、ハッチバックのゴルフ以上に安定した走りでとても気分がいい。グランドツーリングという言葉が、このクラスで似合うのもさすが。そういや夏のバカンスのシーズン、ドイツから南下する高速道路には、荷物満載のゴルフヴァリアントが大勢いたものだ。

ゴルフヴァリアント
タイヤハウスの張り出しを抑えたスクエアなラゲッジは505L~1495Lの広さを確保。リアネットパーテーションやスライディングカバーも標準装備

7速DSGは、変速のスムースさやダイレクトさがあって、それが燃費にも寄与しているわけだけど、操る楽しみだってある。シフトノブをコクコクとスナップで動かせば、瞬時にギアチェンジ。そうやって楽しんでも、燃費は従来の同等クラスよりも数段いいのだから、やっぱりTSI+DSGは、現在最強の組み合わせだと思う。

ゴルフヴァリアント
エコドライブを支援する、瞬間燃費や平均燃費なども表示するマルチファンクションインジケーターも採用される

まだまだクルマの楽しみを知っている人が、家族のためを思って選び、さらには環境にも配慮しつつ経済的に乗りたい。かといって、所帯染みたミニバンは嫌……。そんな我がままに答えてくれるモデルは、今のところ一連のゴルフTSIシリーズしかなさそうだ。+α、荷物もいっぱい積めるヴァリアントなら、これぞホントのオールマイティ。カーライフも、ファミリィライフも、いっそう充実するような気がしてならない。

イフなボクでも、ダウンサイジングするならゴルフだと思っている。
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