プジョー/プジョー

プジョーのプレミアム化を担う308(3ページ目)

ダイナミックなデザインと質感の高い室内をもつ、モダンプジョー顔のプジョー308。試乗してみて、現代版のネコアシをもつ、この新型Cセグメントハッチバックの存在理由が走りも含めたそこかしこで体感できました。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

“現代版ネコあし”で独自の存在感

プジョー308
BMWと共同開発された最新直噴ユニットはツインスクロールターボや可変バルブタイミング機構などにより、軽量で高出力・低燃費

単純にオシャレなプジョーに乗れて、性能や機能を必要十分に絞るのであれば、既に発表済みの207シリーズのSWモデルあたりを選べば事足りるだろう。207SWというクルマ、Bセグメントでありながら、居住空間はアッパークラス並で、積載性にだって優れる。

その上のモデル、308シリーズの存在理由はだから、プジョーのプレミアム化だと言っていい。ダイナミックなデザインだけでなく、インテグラルレザーといった質感の高いインテリアなどは、207シリーズはもちろん、ライバルのCセグメントハッチバックモデルとも一線を画す出来映えである。

そのことはライドフィールにもよく現れている。がっちりと路面を掴んだ走り味、驚くほどの静粛性の高さ、ハッチバッククラスでは最良といえる直進安定性、あくまでもしなやかな中高速域での“ネコアシ”ライドフィールなど、全てがライバル車と比べても独自の存在感をみせるものだ。

17インチタイヤを履くシエロは、確かに街中、低速域では少し硬い乗り心地に感じる。けれども、ひとたび速度が中速域以上になれば、かつてのネコアシ現代版というべき、実にしなやかで懐の深い=操っていて気持ちのいいハンドリングをみせる。

活発なガソリンエンジンに対して、オートマチックは未だ古く変速してしまうなど、気になるところはあるが、それを上回る魅力がそこかしこで体感できるからこそ、プジョー308シリーズの存在理由はあると言えるだろう。

プジョー308
価格はプレミアムが299万円、シエロが345万円、GTiは355万円となる

撮影:尾形和美、阿部昌也・カーセンサー
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