スムース&フラットな“アウディテイスト”が味わえるベストな1台
プラチナグレーのシングルフレームグリルを始めとしよりアグレッシブなフロントに。ヘッドライトも12個のLEDをハウジング下方に配置した最新デザインアイコンを採用 |
上下関係をきっちり守るほうである。まずは大先輩にハンドルを握っていただき、自分はナビゲーターに徹する。とはいえ、助手席でも乗り心地など、それなりのインプレッションはできるものだ。マグネティックライドを装備し、18インチタイヤ&アルミホイールを履いて10mmローダウンされたTTSの助手席インプレはけっこう良かった。18インチをちゃんと履きこなしていて、乗り心地も悪くない。出張直前に試乗した3.2FSIクワトロのSラインよりも良さそう。
ドイツでは標識が読み辛いのがしんどい。ナビのコツは間違ってもいいから“自信をもって指示すること”に尽きるが、まっ直ぐや右左といった方角だけでなく、目指す町や村の名前も言ってあげた方がいいものだ。ところが、イタリアあたりと違って、読めない。いきおい、好き勝手に“なんとかヒュンゲン”とか言ってテキトーに発音してしまうため、ドライバーとの読み方が違ったりするから、的確なナビにならないのだった。匠さんは優しいけれど、怖い人だと緊張するかも。
よりスポーティな走りが楽しめるよう、サスペンションの車高が10mm下がりよりスポーティなセッティングとなるモードや、ESPの介入を2段階に調整するなどの設定も可能 |
第二世代になってカタチに走りが追いつき、スポーツカーらしく振る舞うようになったが、TTSではハンドリングにさらに磨きがかかった。DSGは相変わらず気分がいいし、スポーツとノーマルに切り替えられるマグネティックライドもいい仕事をしている。試さなかったが、スポーツモードのESPも備わった。必要十二分なパワー&トルクも手伝って、本当に走り込むのが楽しいクルマだった。
ノーズの軽さと食いつきのよさ、パワー感、そして軽快な動き。GTカー的な性格が極めて色濃い3.2LV6クワトロよりも、4気筒がTTにはお似合いだ。
ちなみに、2.0TFSIクワトロは総合的にみてベストTTだと思ったし、TT TDIではディーゼルとは思えないほどキレイにかつ官能的に回るエンジンに感動した。もちろん、速さも十分。いずれも日本で乗ってみたいモデルで、特にTTディーゼルターボは最高にクールだと思う!
プラチナグレーのディフューザーや18インチホイール、光沢アルミのドアミラーでもスポーティさを強調する。ボディサイズは全長4198mm×全幅1842mm×全高1345mm(クーペ)1350mm(ロードスター) |
その夜は再びミュンヘン空港まで戻り、施設内のイタリアンレストランでお目当てのシュパーゲルを堪能した。皆さんも、機会があれば是非。6月半ばぐらいまで、日本のドイツ料理レストランでも最近はよく見かけます。