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ソニー新ウォークマン(2009年秋)レビュー!(3ページ目)

携帯音楽プレーヤーでiPodに次ぐシェアを誇るウォークマン。一時はシェアを逆転してニュースに!新型ウォークマンの実力は?有機ELを搭載したハイエンドのA840シリーズと、お手頃価格のS740をレビューします!

鴻池 賢三

執筆者:鴻池 賢三

オーディオ・ビジュアルガイド

サウンドエフェクト

音に関する調整項目は豊富。iPonには無く、Walkmanのアドバンテージ。

音に関する調整項目は豊富。iPonには無く、Walkmanのアドバンテージ。

iPodに無くて、A840とS740シリーズにあるのが、高度なサウンドエフェクト機能です。カタログや雑誌などのレビューではあまり触れられていない点なので、少し細かく見てゆきましょう。

 

・VPT(サラウンド)
サラウンド効果は、ヘッドホンでも広がりが得られるので活用したい。

サラウンド効果は、ヘッドホンでも広がりが得られるので活用したい。

スタジオやライブなど、音の響きを加え、ヘッドホンで聴取時に気になる圧迫感を和らげてくれます。また、「カラオケ」は、楽曲に含まれるヴォーカルを低減させ、「歌詞ピタ」と併せて、カラオケ練習に重宝しそうです。

 

・DSEE(高音域補完)
圧縮音楽では、方式などにもよりますが、通常、圧縮率を上げるために、成人が聞き取りにくいとされる16kHz以上の高音がカットされています。

CDをそのまま聞いたり、WAVやロスレス圧縮で収録してプレーヤーに転送すれば、高域は20kHzまで確保できますが、配信で購入する音楽の殆どは圧縮されて高域が欠けてしまっている事実を考えると、このDSEEによる高音域補完機能は理に叶っていると言えます。

実際に、圧縮された音源で試してみると、ギターやバイオリンなど、弦楽器の音は倍音成分が付加されるのか、広がりが加わって心地よく聞こえます。

もちろん、圧縮で失われた音を取り返すことは不可能ですが、原音の「雰囲気」感じられる点で実用的に思います。

・クリアステレオ
ソニーの説明では「ヘッドホンに音を出力する過程で生じていたL/R(左/右)の音の混在を抑制する技術「クリアステレオ」を搭載。これにより、本来のL/R(左/右)の音をヘッドホンに届けることが可能になり、クリアで臨場感のあるサウンド音質を実現しました」とありますが、この一文からは、実際にどのような効果があるの想像できませんでした。

実際に試してみると、クリアステレオ機能オフ時、鼓膜の近くでへばりついて鳴っていた音が、オンにすると、スウッと鼓膜から離れ、軽快に感じます。ヘッドホンでの聴取時には、疲れを緩和する機能として実用的でしょう。


ノイズキャンセリング機能

A840、S740に付属のヘッドホン。NC機能用のマイクが内蔵されている。

A840、S740に付属のヘッドホン。NC機能用のマイクが内蔵されている。

iPodに無くて、A840とS740シリーズにあるのが、ノイズキャンセリング(NC)機能です。iPodも、NCヘッドホンを別途購入すれば、NC機能が使えますが、NC機能を内蔵していると、それ故の利点があります。

それは、NC機能の為に電池や充電が不要なこと! 

NC機能はその仕組み上、電力供給が必要です。通常、NCヘッドホンは、電池を交換したり、充電が必要で、ちょっと面倒に感じます。

しかし、A840とS740シリーズは、本体にNC機能を内蔵しているので、本体で充電すれOK! NCヘッドホンの電池が切れて音楽が聴けない……といった心配がないのは美点です。

一方、NC機能を内蔵していると、ヘッドホンが自由に選べません。お気に入りのヘッドホンを使おうとすると、内蔵NC機能は宝の持ち腐れになってしまうのです。

ちなみに、A840とS740シリーズの場合、付属ヘッドホンの音質は十分に優秀で、NC機能もある程度の効果が得られ、不満は無いはずです。本体とイヤホンはセットとして考えるのが良いでしょう。


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