理由1)老後そのものが長くなった→必要なお金は2倍!
第一の理由は、老後が長くなった、という単純な事実です。老後が長くなれば、当然のことながら必要なお金も増える計算になるわけです。過去の数字を引っ張ってみます。1955年、つまり昭和30年の男性の平均寿命は63.6歳でした。この頃はおおむね定年が55歳でした(完全ではないが)のでだいたい8年が「セカンドライフ」だったわけです。
現在、つまり2008年の男性の平均寿命を見てみるとなんと79.3歳まで伸びています。定年年齢は60歳、継続雇用をして働いても65歳でセカンドライフに入るわけですが、60歳からなら19年、65歳からでも14年の老後があるわけです。
この50年でセカンドライフの期間はおよそ2倍になったといえます。セカンドライフが長いことは、退職後にいろいろ自由に楽しめる時間が増えた、ということですが、同時に「老後のお金がかかる年数が増えた」ということでもあります。
簡単にいえば、昭和30年頃のリタイア生活に比べて、我々は2倍の老後資金を自力で準備しなければなりません。考えてみるとこれはすごいことです。家を2軒買わなければならないとか、子ども2人に4人分のお金がかかるということは回避できるとしても、老後が長い(長寿化)というものは避けようがないからです。
仮に国の年金で毎年100万円足りないとすれば、少なくとも1400万円は欲しいということになります。
将来については何とも言えませんが、老後がもっと長くなる可能性のほうが高いと思います。であれば、若い人ほど真剣に、老後のお金のことを考える必要があるのではないでしょうか?
これが老後のお金を貯めなければいけない第一の理由です。