理由2)老後の自己負担は増えざるをえない→自力準備がより多く必要!

皆さんがバカにするほど、国の年金は無力ではありません。仮に国民年金分だけを65歳から平均的にもらえば1人1500万円分くらいになる金額です。厚生年金も標準的にもらえば1人3600万円くらいになるほどです。

しかも国の年金は「終身」の魅力があります。平均寿命より10年長生きすれば10年長く、20年長生きすれば20年長く年金をもらえるわけです。夫婦の国民年金+夫の厚生年金で10年長生きすれば、2790万円も増えるほどのインパクトです。手元のお金は底をつきることがありますが、社会保障制度はずっとあなたに年金を支払ってくれるのです(いい加減だから大変なのではなく、責任や約束を守らなければならないから制度の維持は大変なのです)。

もちろん、公的年金は基本的な日常生活費にしかならないかもしれません。しかし、日常生活費の多くを死ぬまでずっともらえるという、ありがたみはもっと強く認識されてもいいと思います。

しかし、老後の自己負担が今よりも減ることはないでしょう。むしろ増える方向になるのではないかと思われます。公的年金収入があまり変わらなかったとしても、高齢者に関する医療制度、介護保険の負担や介護サービスの自己負担、高齢者に関する税制、などが強化される可能性は十分にあります。これだけ人口構成比が変化しているわけですから、現役に過大な負担を強いるのでなければ高齢者が自ら負担する分が増えることになるはずです(どの程度にするか、は議論のあるところですが)。
また、消費税の増税などはいつか行われると思いますが、これも高齢者にとっては実質的な手取り減少要因になりえます。

今、基礎的な生活費を国の年金でまかなえるとしても、やはり10~30%程度の目減りは考えなければなりません。公的年金水準の抑制もありますから、その分もやはり自力で備えなければなりません。こうした政策は実行された以降の年金生活者が影響を受けるわけですから、今がまだ負担が低いとしてもやはり備えるに越したことはないわけです。

これが老後のお金を貯めなければいけない第二の理由です。