スマートループ渋滞情報は全道路に対応
今年新たに採用されたエコルート探索機能にスポットを当てて紹介してきたが、カロッツェリア・サイバーナビの最高峰たる所以は他にもたくさんある。まずは、スマートループ渋滞情報。渋滞情報といえば一般的にはVICSだが、VICSが渋滞情報を提供している道路の総延長が約7万キロなのに対して、スマートループはその10倍の70万キロで渋滞情報を提供できる。カロッツェリアナビのユーザーが走ってサーバーにアップロードした情報を元に、携帯電話もしくは通信モジュールによって渋滞情報を取得する方式だから、VICSと違って通信料はかかるが、優れた渋滞対応力を発揮する。これは渋滞予測表示。破線の渋滞・混雑表示がスマートループの情報だ |
優れた測位性能に基づく、案内の正確さもカロッツェリア・サイバーナビの優れた点だ。交差点の直前で「ここを右です」という具合に音声案内を行うジャスト案内は、いまでこそ他社を含めて多くのナビが採用しているが、サイバーナビはその正確さが違う。それは何からくるのかというと、他社のナビが交差点の○メートル手前から音声案内が始まるものが多いのに対し、サイバーナビの場合、車速に応じて○メートル手前で音声案内が終わるような設計だからだ。そのため、他社の場合、交差点への進入スピードが速いと、曲がり始める直前まで音声案内を行っていたり、曲がっている最中も音声案内をしているということもあり得る。実際、そんな経験もある。それに対して、サイバーナビのジャスト案内は、車速が早いと早く案内をスタートし、交差点まで常に一定の距離感で案内が終了する。そのため、誘導に安心感があるのだ。
オーディオ&ビジュアル機能も最高峰
AV機器としても優れた能力を持っている。ディスプレイは高輝度のLED液晶で、解像度はVGA。アドバンスド・アクティブコントラストは、映像の明暗を検出しピクセル単位でコントラストを調整するから、明暗が混在する映像でも、白く飛んだり黒くつぶれたりすることなく美しい映像を再現する。地デジチューナーは4チューナー×4アンテナの高性能タイプで、視聴中の放送局のエリアから外れても、中継局や系列局を自動的に見つけるオート放送局サーチのような便利機能も搭載している。音質にもこだわっている。カロッツェリアではオーディオのフラッグシップモデルとして「カロッツェリアX」をラインアップしているが、サイバーナビの音質チューニングは、そのカロッツェリアXの開発者が担当しているのだ。AVナビに音質までは期待しないという人も多いと思うが、サイバーナビなら音質にも期待できる。
このように、ナビ性能もAV能力も、多くの点でライバルの一歩先を進んでいるサイバーナビ。それだけに、昨年まではライバルよりもワンランク上の価格設定だったが、今年はナビ単体のAVIC-H9990(189,000円)こそ、価格が変わらないものの、2DIN一体機のAVIC-ZH9990(304,500円)、1DIN+1DIN機のAVIC-VH9990(325,500円)は、定価で昨年モデルよりも5万円ほどダウン。価格比較サイトを覗いてみると、最安値ではすでに20万円前後で販売されているようだ。それでも、全体的に価格が下がったAVナビの中では高額なことに代わりはないが、機能・性能を考えるとお値打ちなモデルだと思う。
1DINインダッシュAVメインユニット+1DINナビのAVIC-VH9990(325,500円) |
1DINナビ単体のAVIC-H9990(189,000円)もラインアップ |
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