Web連携ナビなら、コレ!
カーナビとWebとの連携は、検索データなどの情報の鮮度を保つのに有効な手段だ。従来、カーナビのデータ更新は1年に1回(メーカー純正ナビでは半年に1度のものもある)。そしてデータを書き換えない限り、新しくできたスポットの検索はできない。例えば昨年購入したカーナビで、今年オープンした東京ミッドタウンの検索はできないのだ。しかもその最新版へのデータ更新も、HDDナビならDVDを挿入して数時間待たなければならなかったり、HDDをナビ本体から外してメーカーに送るなど、けっこうな手間がかかる。この?買った瞬間からナビの情報が古くなる?のが、カーナビのひとつの弱点だった。
しかしWebなら情報更新が簡単。そこからダウンロードした地点データをカーナビでの検索に反映できれば、新しいスポットを探せるというわけ。カーナビ内に収録された既存情報以外のスポットが検索でき、より詳しい情報もWeb上で確認できるのが、Web連携ナビの長所である。
Web上の情報内容は各社まちまち
パナソニックのユーザー専用サイト?おまかせストラーダ? |
ユニークなのはクラリオン。グルメ番組や情報誌など、TVや雑誌で紹介されたスポットを検索できる。番組名や雑誌名からも検索できるし、グルメなどジャンルからも検索可能。また旅先で、近くにあるTVや雑誌で紹介された店を探すこともでき、TVや雑誌が主要な情報源の人なら、なにかと便利に使える(と思う)。情報更新は月に1回。地点情報だけではなく簡単なガイド情報も入手できるので、カーナビが簡単なガイドブック代わりにもなる。
カロッツェリアの?スマートループドットログ?はユーザー同士で情報を共有 |
情報の転送方法と操作性もチェック
情報をカーナビに転送する方法だが、SDなどメモリーカードを媒介にして、パソコンでダウンロードしたデータをカーナビに転送するのがアルパイン、クラリオン、パナソニックの3社。イクリプスは携帯サイトで検索し、赤外線通信でカーナビに転送する方法をとる。カロッツェリアはナビ自体、ブレインユニットというコンピュータ(HDD含む)部分が脱着可能という特別な構造を持ち、ブレインユニットをリビングキットという家庭用のクレイドルにセットしてパソコン及びインターネットとつなぐ。使いやすいかどうかは、ユーザー個人のスキルによるところも大きいのだが、手順がわかりやすいのはメモリーカードを使う方法。とくにパナソニックは、データを収録したSDメモリーカードをナビに差し込むと自動的にメニューが立ち上がるなど、操作が簡単にできるよう工夫されている。
イクリプスの?モクテキチネット?は携帯で検索して赤外線で転送 |
ある程度、年代によってもわかれるようで、20~30代前半までは違和感なく使えるし、ナビを操作するよりも検索しやすいという意見が多かったが、その年代以上になると、操作が難しいという意見が徐々に増えてくる印象だ。カロッツェリアは1度ダウンロードしたデータをナビスタジオという専用アプリケーションを使って保存し直したりする手間が必要で、使い勝手がいいかというと「?」だ。とはいえ、もっとも可能性があるシステムであることは間違いない。
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