全都道府県で地デジ開局

この冬のカーエレクトロニクス関連の新製品は地デジ(地上デジタル放送)関連が中心。カーナビは地デジチューナー標準装備モデルやワンセグ内蔵機が各メーカーのイチ押しモデルに位置づけられているし、単体の地デジチューナーも一気に増えた。

というのも12月1日から、これまで地デジが放送されていなかった福岡を除く九州各県や岡山・香川などの36局で新たに地デジ放送がスタートし、ようやく全都道府県で放送されるようになったから。「デジタル放送の日」とされたこの日、各局の女子アナが集まってイベントが行われたのは、12月初頭にニュースで流れていたので、ご記憶のかたもいるだろう。この日を境に、全国の約84%の世帯で地デジが見られるようになり、今後もさらにエリアを拡大していく予定だという。

となると、そろそろクルマでも地デジを見たいと考えるのも当然だと思う。が、その前に車載における地デジの基礎知識を勉強しておきたい。

アナログ放送と地デジ

地デジの特徴は
  • ゴーストのない鮮明な画像
  • デジタルハイビジョンの高画質
  • ノイズの無いクリアな音
  • 双方向サービス
  • データ放送
  • 電子番組表の使い勝手の良さ

など多々ある。
003.jpg
ストラーダは緊急警報放送とナビが連動
002.jpg
データ放送も見られる
001.jpg
EPG(電子番組表)で操作はラクラク

この中で、車載においてもっともメリットが大きいのは、ゴーストがないことだろう。

04.jpg
実際の文字の右に見える黒い影がゴースト。非常に見づらい
ゴーストとは反射した電波の影響で人物などの像が二重三重に見える現象だが、従来の車載アナログTVはゴーストが多いばかりか、画面のちらつきや乱れが多く、まともに映像を見られる状態のほうが少ない。どちらかというと、音を聴いてその内容で映像を想像するといってもいいと思う。

いっぽう地デジはデジタルだから、受信できるエリアでははっきり映るし、映らない場所ではまったく映らない。電波が弱い場所で映像が乱れるといった中途半端な状態が無く(ブロックノイズが出ることはあるが)、映る場所ではゴーストが無く画像のちらつきや乱れがない、鮮明な映像が楽しめる。これは12セグもワンセグも同じことで、12セグよりも解像度が低いワンセグといえども、アナログTVと見比べると雲泥の差。最高に受信状態が良好な時のアナログTVより、さらにクリアで安定した映像がクルマのなかで楽しめるようになったのだ。

地デジの弱点も知っておこう

ただしメリットだけではない。地デジ放送はアナログ放送に比べて、受信できるエリアがまだまだ狭い。ワンセグのほうが12セグよりも受信可能エリアが広いとはいえ、アナログ放送の広さの比ではない。全国の約84%の世帯で地デジが見られるようになったとのことだが、それは家庭の固定TVでの話。東京・名古屋・大阪などの大都市圏は広域で地デジが見られるし、各県庁所在地の周辺も受信可能なのだが、いったん街中を外れるととたんに受信可能エリアから外れるし、地方の山道では受信できないことが多い。

次ページは「12セグとワンセグ」