輸入車/注目の輸入車試乗レポート

野性味溢れる紳士 V8 ヴァンテージ(2ページ目)

現在のアストンマーティンのラインナップで、最小のボディを持つV8 ヴァンテージ。DB9とはどう違うのか?2泊3日一緒に過ごして見えてきたレポートをお届けする。

執筆者:松本 明彦

手のかかったインテリア

パーンッと張ったリアはワイド。しかしボディ一体のテールスポイラーのシャープな造形もあり、鈍重にはならずに迫力を見せるヒップ。Cの字のテールランプは、最近のアストンマーティンのデザインアイコン。

1870mmの全幅を活かした、パーンッと張ったヒップもワイド。Cの字のテールランプも最近のアストンマーティン共通のデザインアイコンだ。うれしいのは日本のナンバーサイズに合わせて付けられた、ナンバープレートベースアダプター。1,000万円超の超高級車ながら、ヨーロッパサイズのナンバープレートベースのままで、日本のナンバープレートをつけると左右が空いてしまい、せっかくの高い質感を落とすクルマも多い中、極限られた少量生産車ながらここまで気を配りデザインされているのはさすが。

ドアグリップは、ボディと面一(つらいち)で、シーソー式に引き出してから手前に引いて、ドアを開ける。スリットには照明が点る。

インテリアは、フロントガラス直下からズドーンとリアまで通す中央のセンターコンソールが特徴的。中央で最大幅になるラグビーボールのようなその形状は、勢い良くリアへ流れる。

フロントガラスから通す、中央が膨らんだ流れるようなセンターコンソール。シートのみならず、ダッシュボードもレザー張り。

そしてそのインテリデザインの白眉は、その生産に時計メーカーも関与したといわれるメーター。アルミの質感、レリーフの形状、透過光間接光で見せる照明のカラー、どれをとっても美しく惚れ惚れと見とれるほど。まさに高級時計のよう。

ため息が漏れるほど、美しいメーター。
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