カット&ソー
|
幅広の逆台形のセンターコンソールは、豊かさを感じさせる。 |
|
センターコンソールパネルに使われるのは、オリーブ アッシュ バール ウッド。エアコンは、もちろん左右別々の温度調整が可能。 |
|
FRのため、大きなセンタートンネルが通るが、ボディサイズも合って室内空間は広い。 |
インテリアは逆台形の幅広の、豊かさを感じさせるセンターコンソールを操作系の中心に添えるデザイン。五角形のステアリングパッドと共に、グリルとの関係を想起させる。このセンターコンソールやドアアームレストに使われるウッドは、STS-V専用のオリーブ アッシュ バール ウッド。わずかに黄みを帯びたダークグレイが、適度に華やかでありながら落ち着いた雰囲気を見せる。またセンターパネルの余白の大きさはアメ車独特のもで、広い大陸、豊かな大地を想像させる。きっと日本車なら、こんな隙間にもスイッチを並べてしまうだろう。
|
本革にパーフォレーテッド加工付きのスエードをインサートしたシート。 |
|
15スピーカーの、BOSE プレミアム5.1chサラウンド サウンド システムを装備。 |
シートは本革にパーフォレーテッド加工付きのスエードをインサートしたもの。豪華さとスポーティーさを両立させている。そのサイズも厚く大きく、アメリカの上流階級の家具の雰囲気を想像させ、ゆったりとさせてくれるものだ。
|
より広いライバル車もあるが、十分に広いリアシート。 |
|
背もたれは十分に高く、クッションは厚く、しっかり3名分の大きなヘッドレストとシートベルトも備えるリアシート。 |
また本革はシートのみならず、1,500万円超の超高級車並みに、ダッシュボードやドアトリムにまで使われる。しかもその製法は、「カット&ソー」。ファッション業界では一般的に、成型せず編んだ(流し編み)生地を裁断・縫製したものを「カット&ソー」という。STS-Vのレザーダッシュボード、レザードアトリムは、この「カット&ソー」の方法で作られる。部品にただ本革を貼っているのではなく、手作業で巻き込み裁断・縫製して作る、贅沢な作りだ。今後キャデラックでは、全車「カット&ソー」のインテリアを展開していくそうだ。
|
ダッシュボードまで、本革の手巻きの「カット&ソー」で仕上げられる。 |
|
ドアトリムも本革張り。 |
クリスプ(明確で、歯切れいい)なデザイン、「カット&ソー」で仕上げられた本革のインテリアトリム、全域でトルクフルで、力強く迫力ある走りなど、ヨーロッパや日本車とは明らかに異なる個性を持つSTS-V。AMGやBMW Mシリーズ、アウディSシリーズなどを考えているのなら、STS-Vはそれらの選択肢にいれてもいいラグジュアリースポーツセダンだ。
|
グローブボックス上の、Vシリーズエンブレム。 |
(写真・文 松本明彦)
<関連リンク>
・キャデラックの情報※記事の更新や、本文では書けない「ステイタスカー」の内緒話やこぼれ話、情報を満載したコラムを、無料ガイドメルマガにてお知らせします。
ご登録は
こちらからどうぞ。