自らハンドルを握る稲川さん

稲川さんと2台のロールスロイス シルバースパー2 「六本木ヒルズ」にて 撮影:松本明彦
ピアニストのお嬢さんのTV出演時、「フランス人を探しているんだけど・・・」というプロデューサーの話をたまたま聞き、紹介したのがきっかけで、以来「外国人タレントが必要な時は稲川さん」という評判が立つ。当初ボランティアで始めた外国人の紹介も、TV局からの強い要請もあって会社組織の外国人タレント事務所にしたのは、専業主婦だった稲川さんが何と50歳の時。六本木の交差点で、見知らぬ外国人に声をかけ、スカウトしていた事もあったという。「社長風の人を探して」と言われ、声をかけた人が東京に出張中のオリベッティの社長だったり、「大学教授を」と言われ声をかけた人が本物のブリティッシュ・コロンビア大学の物理の教授だった事もあるという。その行動力と人を見る目の確かさ、そして「探している物も人も、3日以内に見つかる」という強運はどうやら本物のようだ。

そして仕事をしながらも、去年70歳で、シェークスピアを研究するために学んだ慶応義塾大学文学部を卒業。現在は東京大学教養学部の研究生だ。忙しい合間を縫って、毎夜事務所近くの六本木ヒルズ49Fのアカデミーヒルズで、テキストを広げ机に向かう日々。稲川さんは、ロールスロイスもご自身で運転される。その姿を見ていると「自分の人生は自分で切り開いていくのよ」と我々にそっと諭してくれているようだ。

自らハンドルを握り、六本木ヒルズに向かう稲川さん 撮影:松本明彦


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