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100万円で選び放題! M・ベンツSLK(2ページ目)

オープン2シーターって優雅だけど、実用面を考えたらあまりお金をかけられない……という方は多いと思います。しかし、古くさくなくて、装備充実のM・ベンツSLKが100万円以下なら!? おいしくなってますよ。

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド

100万円以下のM・ベンツはさらりと着こなせる

M・ベンツSLK  シート
スポーティなセミバケットのシートは、標準ではファブリックですが、オプションで本革も用意されていました。またシートヒーターはファブリックでも標準装備となります
SLKの魅力の一つは、やはり先述した“先見の明"バリオルーフでしょう。電動油圧式制御システムによるハードルーフの開閉方法は、今でこそ当たり前ですが、初めて見たとき思わず「お!すげぇ」と感嘆してしまったくらい、非常に凝ったものでした。「でも、そんなに凝った作りだと、壊れるんじゃないの?」と思いますよね。そこはさすがのM・ベンツです。世界中の試験施設やテストコースで開閉実験を繰り返し、「10年間にわたり毎日6回開閉する」ことにも耐えられるとプレス向け資料に書かれています。

またオープンカーというと、当然安全性に対しても最大限の配慮がなされますが、SLKも例外ではありません。Aピラーの内部にはパイプ補強が施され、またロールバーには5tの圧縮テストでも数ミリしか変形しないスチールパイプを使用。サイドエアバッグの標準装備は当たり前で、助手席にはシートセンサーなるものまで装備。これは、助手席に12kg以上の荷重がかかっていると関知すると、いざというときに助手席エアバッグとシートベルトテンショナーを起動させるというものです。

一方で、装備もまたM・ベンツらしくこだわりの装備が揃っています。本革は南ドイツ製のものを使用。「約2週間にわたって湿度を連続的に変え、温度も10度~120度という厳しい条件で行いました。この条件下で、レザーには伸びや縮みが見られませんでした」と謳う素材です。またシートは、Eクラスのセダンと同様の快適性を得るために、シートのスチール製スプリングに代えてポリウレタンクッションとプラスチック製シェルによる「サスペンションシステム」を採用。シートの前部と後部に取り付けた小さなコイルスプリングによってシートシェルが金属フレームの上に「浮く」ようなシステムになっているそうです。

M・ベンツSLK  トランク
トランク容量は、バリオルーフ装着時(つまりクローズ時)は338L、開けても135Lと、大人二人の旅行バッグを載せることができます(数値はいずれもVDA方式)。これも凝った収納方法のたまものです
M・ベンツのこだわりはまだまだありますが、とにかく、流行のオープン2シーターだから、だけで作られたのではないのは明らかです。M・ベンツが作るなら、それ相応のものをという思いがこのコンパクトなボディにたっぷりと詰まっています。それもあって人気はなかなか衰えず、ライバルの一つZ3よりも高めの相場となっています。

ですから、単純に値落ちだけで考えればZ3を紹介すべきなのでしょうが、それでもSLKを推したい理由は、やはり“M・ベンツ"であることに尽きるでしょう。100万円以下のM・ベンツって、古くなってもサラリと着こなせるというか、乗っていてあまり貧乏くさく見えないんですよね、不思議と。また中古車の台数もZ3より多いので、選びやすいというのもあります。

2シーターですから、家族で一台という使い方は出来ませんが、ミニバンともう一台という使い方なら、ヘタにコンパクトカーや軽自動車を買うよりはおしゃれです。もちろん、独身や子離れ世代にはぴったり。こんな不景気な時代に、優雅にM・ベンツのオープン2シーター、なんてかなりゴージャスに見えますよね。たとえ100万円以下で買ったとしても、周りはそうはおもわないでしょう。

このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。

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