時代を先読み! 13年前からハードルーフを採用
全長は3995mmと4mと切るコンパクトサイズでFRですから、最小回転半径は4.9mと取り回しやすい車です。10・15モード燃費は9.9km/Lと2.3Lスーパーチャージャーにしてはまずまず。最高出力は193psです |
登場した頃は、ちょうどマツダ ユーノス・ロードスターが(欧米ではMX-5という名称で)コンパクトオープン2シーター旋風を巻き起こしていました。ロードスターを追って、SLKのほかにBMW Z3、ポルシェ ボクスター、フィアット バルケッタなどが参入して市場が一気に活性化していった頃です。
そんな競合ひしめく中で、SLKはライバルたちより一歩リードするため、バリオルーフと呼ばれる電動格納式ハードルーフを備えました。これにより、ルーフを閉めるとクーペのようになるのですが、その狙いは成功し、BMWはZ3の後継Z4の2代目(現行モデル)から電動格納式ハードルーフに変更しました。また本家であるマツダもロードスターの3代目(現行モデル)に、電動格納式ハードルーフを備えるバージョンを用意しています。このように、今ではオープンカーで幌を備えるほうが希少になってきています。そういう意味で、時代を正確に見抜いた装備を13年も前のこの車は備えていたのです。
ハンドル位置は左右両方とも設定されています。サイドエアバッグのほかにASRというM・ベンツのトラクションコントロールを備えるなど安全装備には抜かりありません。また、BOSEサウンドシステムが標準装備という贅沢さもM・ベンツならでは!? |
そもそも230コンプレッサーが全体の90%以上の台数を占めていますし、事実2.3L直4スーパーチャージャーで十分事足ります。それにロードスターのフォロアーとはいえ、M・ベンツが作るとなったら、峠を攻めてどうのこうの……という類の車ではなくなるのは、いわずもがな。むしろ安心してゆったりと。そもそもオープンカーは、これからの暖かい季節が一番楽しめる車なのですから。
そんな毎日の見慣れた風景を、優雅に楽しく変えてくれる車が、100万円で選び放題。SLKの魅力を次ページでさらに見ていきましょう。