5代目より4代目のほうが“おいしさ”の熟度が高い
横長のヘッドライトは先代となる3代目の進化系であるとともに、最新型6代目にも通じるもの。スマートでかつシンプルなデザインは今乗っても十分魅力的です |
4代目VWゴルフが登場したのは1998年8月。ゴルフといえばいつの時代もこのクラスの世界基準です。日本のメーカーを始め世界中の自動車エンジニアたちが追いつき追い越そうとするグローバルスタンダード。そしてこの4代目では、そんなフォロワーたちをまさにあっと言わしめました。このクラスでこの品質で、この価格とは…絶句する人もいたかもしれません。
部品と部品の隙間、いわゆるチリの精度は、それを得意としていた日本のメーカー顔負けの仕上がり。しかもその部品の素材一つ一つがこだわり抜かれています。あまりにも質感が高いので、2004年6月に登場した5代目は「質感はそのままで動力性能だけを進化させた」と言われるくらいです。つまり4代目の質感は先日登場した6代目まで、現役だったと言えるのです。
フラットで使いやすいラゲージをもつ、グローバルスタンダードなハッチバックスタイル。乗っているとドイツ車らしい「しっかり感」で包み込まれる |
5代目も、初期型は100万円を切ってきました。ただ個人的には「だとしたら4代目」なのです。質感は4代目とほぼ同じ。違うのは動力性能ですが、大きくその動力が変わったのは、やはり1.4L+ターボ(またはターボ&スーパーチャージャー)とツインクラッチのDSGが組み合わさったモデルからでしょう。この組み合わせは最新型である6代目にまで受け継がれているほど、完成度が高いもの。しかし5代目の1.4L ターボ+DSGモデルは150万円以上します。だったら50万円以下で…と私なら考えます。
それに、もし60万円以下まで予算が許すのなら、1.8L+ターボとなる、より動力性能の高いGTIや、そのGTIに高級感をプラスしたGTXが、やはり3万km以内で見つかってしまうのです。
4代目の詳細を次ページでさらに見ていきましょう。