新聞報道などでご存知の通り、消費税の総額表示が4/1よりスタートしました。 これにより一般消費者に販売されるすべての商品・サービスに関して、価格は消費税を含んだ額を表示することが義務付けられるわけですが、新車/中古車も、もちろんこの対象となります(中古車については、「車両本体価格」と表示される金額に消費税を含むことが義務付けられています)。そこで今回は、この制度導入が中古車相場に与える影響について考えてみたいと思います。

私の推測では、「一時的に中古車市場全体がやや相場を下げ、その後、緩やかにもとの水準に戻る」と思われます

その根拠を理解してもらうには、中古車の値付けの仕組みを説明する必要があります。。

現在の中古車販売店における仕入れ元の主流は、オートオークションと呼ばれる中古車のセリ市です。そこで落札した物件に販売店の利益をのせて店頭での表示価格(=車両本体価格)とするのですが、この利益ののせ方は必ずしも「一台あたり20万円」とか、「仕入れ値の10%」というように一律に決まっているのではなく、「このクルマはいくらだったら売れそうか」という判断を主軸に値付けしているのです。

例えば79万円で仕入れたA車と83万円で仕入れたB車があったとした場合、仕入れ時の4万円の価格差は店頭価格には反映されず、どちらも98万円という値段がつく可能性が高いのですね。ただし、A車があと4万円安く75万円で仕入れられた場合は、一気に9万円下げて89万円にされる可能性も高いというわけです。

消費税総額表示後もこの基本的な考え方は変わらないでしょう。つまり中古車販売店としては「98万円に消費税を加えて102.9万円」という価格表示は値頃感が薄れるのでしたくない、と。ゆえに、「車両本体価格98万円(内消費税4万6666円)」という価格設定が主流になるであろうことは想像に難くありません。

ただ、この対応を続けると販売店は純粋に利益を減らすことになりますよね。なので、4月以降に順次価格設定を見直すと思われます。対応が早い販売店では、4/1の時点で価格設定を全面的に見直すところがるかもしれません。その結果、一部の物件は価格を上げ、一部は下げてトータルでは妥当な額になるというわけ。それで「一時的には相場を下げ、その後戻す」という予想なのです。

なお、この変更に伴う導入当初の混乱として私が懸念していることが3つあります。

A.販売店の認識が低く、
「プライスボードに表示している金額に消費税は含んでいない」 と言い張る

B.販売店が巧妙で、
車両本体価格(税込み)は安そうに見せておいて、
理解不能な諸費用を上乗せして請求する

→Aは論外。Bについては疑惑スレスレの諸費用提示をしているお店も現実的には多いですが、今回の消費税問題に限らず、不透明な諸費用に納得できないのであれば、そのお店とは縁がなかったと思って避けるのが賢明です(正しい諸費用の知識があることが前提ですが・・・)

C.消費者の理解が浅く、
「“車両本体価格(税込み)”ってことは、税金は一切不要なんだろ」と主張する

→車両本体価格(税込み)として表示されるのは、あくまで車両分の金額だけであり、これまでと同様、自動車税や取得税などは別途必要です。さらに、登録代行手数料などに対する消費税も税込み表示される車両本体価格には含まれていないので、くれぐれも正しく理解してお店と話をしてください。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。