「クルマ選びで経済性を重視すると軽自動車がベスト」というイメージを持っている人も多いでしょうが、実は中古車だと必ずしもそうではありません。その根拠を示しつつ、今回は中古の軽自動車を考えている人に1000cc~1500ccのコンパクトカーをオススメしてみます。
もちろん税金や保険などのランニングコストは軽自動車の方が安いし、最近ではあまり差がなくなってきたとはいえ、燃費も軽自動車の方が有利。「やっぱり軽自動車の方が経済的じゃん」
と思ってしまいそうですが、実は軽自動車って中古車だと値落ちしにくいので、そもそもの購入価格が高くつくんですよ!
具体的に軽自動車とコンパクトカーで相場にどの程度の差があるか、軽自動車5台とコンパクトカー5台を例に示したのが以下の一覧です。
■軽自動車
スズキワゴンR・・・81.7万円
(物件数179台、新車時価格70万~156万円)
ダイハツムーヴ・・・79.2万円
(物件数144台、新車時価格86万~156万円)
ホンダライフ・・・75.8万円
(物件数133台、新車時価格86万~128万円)
三菱トッポBJ・・・74.2万円
(物件数76台、新車時価格90万~147万円)
スバルプレオ・・・74.0万円
(物件数107台、新車時価格83~144万円)
■コンパクトカー
トヨタヴィッツ・・・76.6万円
(物件数179台、新車時価格82万円~158万円)
三菱ミラージュディンゴ・・・75.4万円
(物件数103台、新車時価格138万~180万円)
ホンダロゴ・・・63.9万円
(物件数46台、新車時価格77万~143万円)
マツダデミオ・・・58.2万円
(物件数93台、新車時価格96~157万円)
日産マーチ・・・57.7万円
(物件数44台、新車時価格76万~163万円)
(以上すべて平成11年式の5ドア・AT車で比較。グレードは問わず。データは9月20日現在のカーセンサーnetより)
ご覧の通り、新車時価格が高いコンパクトカーの方が、軽自動車よりも安くなっているのが明確。最も相場の低いマーチと比較すると16万~24万円も価格差があります!
ところで、軽自動車とコンパクトカー(1300cc)の3年間の維持費を比較すると以下のようになります。
■軽自動車:25万700円
自動車税:7200円×3年=2万1600円
自賠責保険料:2万300円
重量税:8800円
燃料費:20万円
■コンパクトカー:40万6300円
自動車税:3万4500円×3=10万3500円
自賠責保険量料:2万7600円
重量税:2万5200円
燃料費:25万円
(3年間所有して車検を一回通す場合。年間の走行距離は1万km。軽自動車の燃費は15km/l、コンパクトカーの燃費は12km/l、ガソリン代は100円/lと仮定)
つまり3年間で差額は15万5600円ということ。乗り方によって燃料費などは差が出ますが、この程度の差であれば軽自動車が圧倒的に得とも言えません。
もちろん、クルマを選ぶ理由としてはスタイルの好みなども大きいですし、実際に所有・維持すると高速道路の料金差や任意保険の料金差など、軽自動車が有利な点は他にもあります。
ただ、「中古車選び」という観点から言うと、やはりコンパクトカーの買い得感は魅力。個人的には、サイズや排気量の大きさによって得られるコンパクトカーのゆとりに対して価値を感じるので、僕ならコンパクトカーを選びます。
ということで、経済性を重視してサイズの小さな中古車を探している人は、ぜひとも参考にしてください。
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