クルマの賢い買い方・売り方/車購入ガイド

VW初のコンパクトミニバン ゴルフ トゥーラン試乗

VWが新開発した小型ミニバンは、日本では頭にゴルフの名前を冠してゴルフ・トゥーランと呼ばれるとともに、3列7人乗りのシートレイアウトを基本として発売されました。

執筆者:松下 宏




VWが新開発した小型ミニバンは、日本では頭にゴルフの名前を冠してゴルフ・トゥーランと呼ばれるとともに、3列7人乗りのシートレイアウトを基本として発売されました。本国ではツアーから作った造語として単にトゥーランと呼ばれるほか、2列5人乗りのシート配置が基本で3列目シートはオプション設定されています。日本でゴルフの名前を冠したのは、やはりゴルフのブランド力をトゥーランの販売に生かしたいことが理由ですが、そればかりでなくトゥーランのプラットホームや基本コンポーネンツなどにゴルフと同じものが使われていることも理由です。ゴルフとトゥーランの関係は、シビックと共通部分の多いストリームなどと同じに考えたらいいでしょう。

ゴルフ・トゥーランのパッケージングは、高めの全高を確保してさらにルーフレールを備えることで、全高はかなり高めになっています。さらにゴルフがそうであるようにワイドボディの3ナンバー車ですから、基本的には取り回しに優れた小型車クラスのミニバンではありますが、やや大きめのクルマであるのは確かです。

シートアレンジやインテリア空間の収納スペースなどは日本車並みの多彩さを見せます。3列目のシートはヘッドレストを外して背もたれのレバーを引くだけで簡単に倒せますし、外したヘッドレストはフロアアンダーBOXの中に収納場所が設けられています。2列目のシートは背もたれが倒れるほか、さらに後側から持ち上げて固定することで大きなラゲッジスペースを作ることができます。また2列目のシートは3つがそれぞれ独立していて、ひとつずつ取り外すことも可能です。さらに収納スペースはカップホルダーが人数分用意されるのを始め、さまざまな収納スペースがこれでもかというくらいに用意されていて、全部で30個所にも達するとのことです。

搭載エンジンは直列4気筒の自然吸気DOHCで、1600ccと2000ccの直噴仕様FSIエンジンが搭載されています。絶対的なパワー&トルクの数字もまずまずですが、それ以上に直噴エンジンらしい好ましいトルクフィールを持つ点が評価できると思います。強いていえば、一旦回転を落とした後、再加速しようとしてアクセルを踏み込むと、その瞬間のレスポンスが悪くなる点が気になりました。直噴のリーンバーンからリッチバーンに切り替わるときの制御なのでやむを得ない面もあるのですが、もう少しリニアなレスポンスが欲しいと思います。
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