スバルのR2はシンプルなバリエーション構成のクルマだ。ボディは5ドアハッチバックの1タイプのみの設定で、グレードは搭載エンジンによってi、R、Sの3グレードが用意され、それぞれにFF車とAWD車が設定されているが、基本的には3グレードから自分に合ったグレードを選べば良いことになる。iとRにはi-CVTと5速MTの設定があるが、SにはSS-CVTと呼ぶスポーツシフトi-CVTのみの設定となる。

コストパフォーマンスの高いi
iの搭載エンジンはSOHCで34kWのパワー、Rの搭載エンジンは16バルブの自然吸気DOHCで可変バルブタイミング機構が付き40kWのパワー、Sの搭載エンジンはスバル独自のスーパーチャージャー仕様で47kWのパワーとなる。どのエンジンの走りを選ぶのかが最大のポイントと言っていい。

価格はi-CVT車で見るとiが91万円、Rが112万円、Sが130万円となる。エンジンの性能の違いと装備の違いを合わせると、各グレード間にはざっと20万円ずつの価格差が設けられている。AWD車を選ぶと10万円高の設定になり、iとRで5速MT車を選ぶと5万円安くなるが、このあたりの選択は個々のユーザーの使い方によるところが大きい。積雪地のユーザーがAWDの5速MT車を選べば、FFのi-CVT車に比べて5万円高で手に入ることになる。

i、R、Sの各グレードはそれぞれに魅力的な部分があるので選び方はけっこう悩ましいが、ベーシックなiでもあまり大きな不満を感じることなく乗れる。iではABSがオプション設定になっているので、SRSサイドエアバッグ&フロントアクティブセーフティシートと合わせてオプション装着する必要があるが、それ以外のSRSエアバッグやエアコン、オーディオなどの快適装備は標準で用意されているので、まずまず満足して乗れる仕様である。91万円と100万円を切る価格設定はまずまず納得モノだろう。

Rになると、ABSが標準装備されるほか、オーディオが1ランク上のものとなり、アルミホイールが標準で付くなどの違いがある。それ以上にRが注目されるのは、i-CVT車の10-15モード燃費が24km/Lと優れた燃費性能を発揮することだ。この数値はフィットの23km/Lを超えるものであり、軽自動車として特筆に値する数字である。実際に走らせたフィールでも、iは街中専用仕様という印象になるが、Rなら高速クルージングや追い越し加速まで得られるくらいの走りになる。これがR2を代表するグレードであるのは間違いない。価格が112万円というのは、軽自動車の売れ筋価格帯から見ると少し高めの印象だが、それにふさわしい中身を備えたグレードだと思っていい。

Sはスーパーチャージャー仕様のエンジンの搭載が大きいが、130万円という価格は絶対的に高い。フィットの上級グレードであるWだって128.5万円で買えるのだから、軽自動車を買うにしてはかなり奮発した予算という印象になる。ただ、装備に関しては上級オーディオや7速スポーツシフト付きi-CVT、15インチタイヤ&アルミなどが異なるポイントで、仕様面でも充実しているのは確か。余裕のあるユーザーが選ぶグレードになるだろう。

トータルして考えると、お勧めはやはりR。R2の個性を楽しみたいユーザーには絶好のグレードだと思う。ただ、R2の外観デザインはあまりにも個性が強すぎるように思えてならない。これがどこまで幅広いユーザーに受け入れられるか、大いに注目されるところである。
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