クルマの賢い買い方・売り方/車購入ガイド

新しい高級セダンのティアナはどれを買うか 日産ティアナの買い得グレードは(2ページ目)

新しい高級セダンのティアナは、インテリア回りの高い品質感が特徴。搭載エンジンは3機種、各2グレードが設定され、エンジンによってFFと4WDの設定がある。どれを選ぶのが買い得か。

執筆者:松下 宏


JKとJMとの差を2300cc車で見ると、JMに追加されるのは本革巻きステアリングホイール&シフトノブ、フロントドアステップ、後席エアコン吹き出し口、オーディオの仕様差、シートのパワー機構や表皮の違い、アルミホイールとホイールキャップの違いなどだ。これで27万円もの価格差があるなら、素直にJKを選んだほうが買い得な印象だ。前述のMコレクションはパワーシートなどを装備してシート関係の仕様を上級のJMと同じにしたもの。15万円を出してもパワーシートが欲しいと思うユーザーは230JKのMコレクションを選べばいい。

4WD車にしても250JK FOURはと250JM FOURは245万円と277万円で32万円もの違いがあるのだから、当然JKのほうを選ぶことなる。3500ccエンジンの350JKと350JMは284万円と319万円で35万円の価格差。これは17インチのアルミホイールが設定されていることによるものだが、逆に350JKではベースのオーディオがやや良いものになるので、これも不必要に大きい価格差といえる。

そんなワケで、ティアナを買うなら2300ccエンジンを搭載した230JKがイチ推しで、パワーシートが欲しいユーザーは230JK Mコレクションを選べばいい。ティアナのバリエーション全体を見渡すと、3500ccエンジンを搭載しながら300万円を切る284万円の価格が設定された350JKの割安感が際立つ印象だが、JKは3500ccエンジンの搭載車の割には装備が貧弱になるのが難点。こんな大きなエンジンはいらないということも含めて、お勧めグレードには上げにくい。

230JKに装着したいオプションはいろいろあるが、ざっと上げるとSRSカーテンエアバッグが4万5000円、VDCが10万円、インテリジェントキーとイモビライザーなどのセットが5万円あたりまでは装着しておきたいところ。これにバックビューモニター付きのカーナビが29万円、キセノンヘッドランプが6万円、アルミホイールが7万円などとなっている。どこまで装着するかはユーザーの懐具合次第だが、うかうかしていると本体価格+オプション価格が300万円に達してしまう。これに諸費用を加えたら350万円くらいになるワケで、けっこうな高額車といえるだろう。

最後に、インテリア回りの品質感を追求したモデルであるなら、パールスウェードだけでなく本革シートも設定して欲しいところだし、木目調パネルを本物の木目にして欲しいようなところもある。スウェードも木目調パネルも、本物以上に良くできている印象なのは認めるが、時間が経過しても良さが維持されるのが本物ならではの部分。10年先にならないと本当の評価はできない。
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