厚生年金と共済年金の両方に加入した場合に支給される老齢年金をご案内します

厚生年金と共済年金の両方に加入した場合に支給される老齢年金をご案内します

これまでに公的年金の一元化が検討される中で、民間企業の会社員が加入する厚生年金と公務員が加入する共済年金の統合が取り上げられてきました。厚生年金の加入者も共済年金の加入者も国民年金の第2号被保険者になりますが、年金を受給する際の手続きや支給される年金額などは違いがあります。今回は、会社員として働いた期間と公務員として働いた期間がある場合の年金に関する手続きやその他の社会保障制度の違いをご案内します。

共済年金の仕組み

現在の公的年金制度は昭和61年4月にスタートしましたが、その当時は7つの共済年金がありました。平成9年に日本たばこ産業共済組合(JT)、日本鉄道共済組合(JR)、日本電信電話共済組合(NTT)が厚生年金に統合され、その後平成14年に農林漁業団体職員共済組合が厚生年金に統合されました。現在は国家公務員や各省庁の独立行政法人の職員が加入する国家公務員共済組合連合会、地方公務員が加入する地方公務員共済組合連合会、私立学校の教職員が加入する日本私立学校振興・共済事業団の3団体で共済年金を導入しています。

共済年金の支給事由は、国民年金や厚生年金と同じ老齢・死亡・障害の3つですが、老齢年金は「退職共済年金」と呼ばれています。退職共済年金の受給資格は老齢基礎年金と同様で公的年金の加入期間が原則25年以上必要です(老齢基礎年金の詳細は「35歳まで!年金加入期間を必ずチェック」をご覧ください)。共済制度の加入期間が1年以上ある場合は60歳から「特別支給の退職共済年金」が支給され、共済制度の加入期間が1年未満の場合は65歳から退職共済年金が支給されます。

特別支給の退職共済年金は特別支給の老齢厚生年金と同様、生年月日によって支給内容が異なりますが、性別による違いがありません。男女とも、男性の特別支給の老齢厚生年金と同じタイミングで支給開始年齢が引き上げられています(支給開始年齢の引き上げの詳細は「年金はいったい、いつからもらえるの?」をご覧ください)。

退職共済年金には、報酬比例部分(特別支給の退職共済年金は定額部分もあります)と3階部分にあたる「職域加算」と呼ばれる部分があります。民間企業の会社員は、勤務先で企業年金制度を導入している場合、3階部分にあたる企業年金が支給されますが、共済制度の場合は3制度とも職域加算が支給されます。さらに、退職共済年金の職域加算は終身で支給されるので、公務員の老齢年金は3階建てになります。

例えば、昭和24年10月生まれの人が60歳から支給される退職共済年金は以下のようになります。男女を問わず、厚生年金の男性の支給開始年齢の引き上げと同じになるので、60~64歳まで特別支給の退職共済年金が支給され、65歳から本来の退職共済年金と老齢基礎年金(国民年金)が支給されます。
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なお、退職後、退職共済年金を受給しながら民間企業などに再就職すると、在職老齢年金のように年金額の一部が支給停止されます。