テ・ワヒポウナム2 ウエストランド国立公園
氷河上空をヘリコプターで飛べば、氷河の全景を一望できる ©ニュージーランド政府観光局
アオラキ/マウント・クック国立公園の西側に位置する国立公園。周辺には140もの氷河があり、その中でもフランツ・ジョセフ氷河とフォックス氷河はアクセスが容易なことから手軽に氷河ウォークを楽しめます。クライストチャーチやネルソンからのアクセスは、グレイマウスを経由して長距離バスで。ガイドツアーに参加すれば、手軽に氷河ウォークを楽しめ(氷河が崩壊する危険があるので個人での氷河ウォークは禁止)、忘れられない思い出になります。ヘリコプターで氷河に降り立ち氷河ウォークを楽しむヘリハイクなら、遊覧飛行も同時に楽しめると人気です。
テ・ワヒポウナム3 フィヨルドランド国立公園
南島南部にあるミルフォードサウンド。船上ツアーが人気 ©ニュージーランド政府観光局
何万年もの時をかけ氷河に浸食されて生まれた神秘のフィヨルド……。その中でも特に有名なのがミルフォードサウンドでしょう。フィヨルドの幻想的な光景を堪能するなら、何といっても船上ツアーがおすすめ! 船上からは大自然が創造したフィヨルドの雄大な眺めや、160mもの高さから豪快に海へ流れ落ちるボーウェン滝をはじめ大小様々な滝を近くで見ることができます。イルカやオットセイ、ペンギンに出会えることも魅力の一つ。
クイーンズタウン発のツアーでは、ミルフォードサウンドまでのバスが片道5時間半もかかりますが、途中何度も観光ポイントで停まってくれます。透き通るような湖や、羊が多くいる草原、山々が水面に鏡のように映り込むミラー湖などを見学できるので、移動自体を楽しめますよ。
また、「世界一の散歩道」とも呼ばれるミルフォードサウンド・トラックではガイド付きトレッキングツアーが人気。美しい山々や湖、トンネルを抜けると滝があったりと、変化に富んだ景色は圧巻です。特に道の途中にあるコケに覆われた巨木の森やフィヨルド地形は世界中のトレッカーを魅了し続けています。4泊5日も歩き続けるのは大変ですが、その苦労以上に素晴らしい景色が待っています。
トンガリロ国立公園 【複合遺産・登録年:1990年】
北島中央部にあるトンガリロ国立公園のブルー湖 ©ニュージーランド政府観光局
北島中央部に位置するトンガリロ国立公園は、ニュージーランド最古の国立公園。当初は、自然遺産として登録されましたが、後に先住民族マオリの聖地でもあることから文化的価値が認められ、複合遺産として登録されました。ルアペフ山(標高2797m)、トンガリロ山(標高1968m)、ナウルホエ山(標高2291m)は、今でも9年に1度は噴火し続けている活火山。その溶岩と火山灰に覆われた荒涼とした大地と、火山跡にできた円形の美しいカルデラ湖は訪れる人を映画「ロード・オブ・ザ・リング」の世界に引き込みます。
夏の人気アクティビティはトレッキングで、所要8時間のトレッキングコース「トンガリロ・クロッシング」が最も有名。山小屋には、ガスや簡易ベッドもあり、ゆっくり楽しみたい人は一泊することも可能。ルアペフ山は北島随一のスキー場でもあり、冬はスキーやスノーボード客で溢れます。
トンガリロ国立公園は年間100万人もの観光客が訪れる人気スポットですが、オークランドから長距離バスで約6時間もかかるため、日本からのパッケージツアーにはほとんど含まれていません……。
亜南極諸島 【自然遺産・登録年:1998年】
アンティポデス諸島、オークランド諸島、キャンベル島、スネアズ諸島、バウンティ諸島の5つの島々から成る亜南極諸島。暖流と寒流のぶつかり合う天候の不安定な場所にあり、度々、暴風雨などに見舞われる厳しい環境下にあることから、歴史上ほとんど開拓されなかった島々です。全体で126種の鳥類(うち5種は亜南極諸島にしかいない固有種)が生息し、希少動物も多いことから、1998年に自然遺産として登録されました。生態系を維持するために立ち入りは厳しく制限されており、残念ながら観光は困難……。どうしても行きたいという人は、人数を制限したガイド付きツアーのみ、行くことも可能ではあります。