キャビンは、インパネからセンターコンソールにかけてスロープしたパネルで連続させ、シフトレバーやドアグリップ周辺にシルバーのカーブでアクセントをつけるなど、エレガントな演出が目立つ。それに比べると207は、やっぱりシンプルでカジュアルな仕立てという感じがする。シートの座り心地は207がプジョーとしてはやや固め。フランス車らしいやさしさは308が上だ。ラゲッジスペースの容量は270リッター対348リッターとなっている。
エンジンはガソリンがすべてBMWとの共同開発ユニットで、1.4/1.6リッター自然吸気と1.6リッター直噴ターボがある。HDiと呼ばれる直噴ディーゼルターボは、2種類の1.6リッターと2リッターだ。では207はというと、ガソリンは308のそれにPSA設計の従来型1.4リッターが加わり、ディーゼルは2リッターの代わりに1.4リッターが用意されるのが違い。かなりのエンジンを共用していることがわかる。
来年夏前に導入されるという日本仕様は、エンジンはガソリン1.6リッターターボのみで、175ps+6速MTと140ps+4速ATになる予定。今回は同じエンジンを5速MTで乗った。こちらは150psで、207GT/CC GTと同じスペックだ。車重は1327kgと、日本仕様207GTとCC GTの中間なので、加速もそれに準じる。アクセルを踏むだけでシフトダウンなしに速度を上乗せできるターボならではのフレキシビリティもそのままで、安楽なクルージングが手に入る。