プジョー207に、PSAとBMWが共同開発したガソリンエンジンが積まれることは、今年1月の発表直後からあきらかにされていた。今回登場したのは150psを発生する1.6リッター・ターボだが、続いて1.4リッターと1.6リッターの自然吸気、175psの1.6リッター・ターボも加わる予定だ。この3機種はBMW側では新型ミニに搭載されるが、生産は各自の工場が別々に行う。
このうち2種類のターボは、206の2リッター自然吸気(S16/RC)に代わるモデルで、同レベルのパワーを出しながら排気量を小さくしてCO2排出量を減らすという「ダウンサイジング」コンセプトにもとづいている。さらにコモンレール直噴方式、ツインスクロールターボといった、効率を高める技術を投入したのも、環境性能を重視した結果だ。
150psというのはリッター100psを下回るわけで、ターボエンジンとしてはそれほどハイパワーではない。しかし最大トルクは240Nmもあり、しかもそれをわずか1400rpmで発生するという。ディーゼルエンジンを思わせる、扱いやすさ重視のチューニングになっているのだ。