4回目となる12耐。もう一度シトロエン2CVで出たいという気持ちは、去年プジョー306で走っているときに固まっていた。自分をドライバーで雇ってくれるのは日本でここだけ、というチーム深谷のオーナー、よしともさんには、かなり前にその想いを伝えておいた。ちなみに今年もチーム深谷は5台エントリーで、2CV以外はプジョー106ラリー1.3/XSi/S16にシトロエン・サクソVTSと、すべて同クラスでそろえてきた。
レースがあったのは6月25日と、例年より1ヵ月早い。もちろん梅雨のど真ん中。雨ならパワーのハンデが少なくなって……という淡い想いは叶わなかったが、暑くないのは助かった。というよりピットにいると寒かった。2CVは2年前から使っている2代目で、夢の3分30秒切り(でもトップチームより1分遅い)をめざし652?に排気量アップを敢行したものの、直前のテストでトラブルを起こし、602?に戻しての参戦になった。
定位置となったグリッド最後尾から、2CVは午前8時過ぎにスタートし、約1時間後、最初のピットイン。2代目になってからは目立ったトラブルがないだけに、軽い気持ちで第1ドライバーの話を聞くと、いろいろ問題があるらしい。ブレーキはポンピングしないと効かず、コーナー脱出時にエンジンが息つきを起こす、という定番メニューだけではない。左のリアサスペンションが2段階でロールするので、そのハズミで転倒しそうになってしまったという。聞かなきゃよかった。