クリオ(今回発表されたのはヨーロッパ仕様なので、ルーテシアではなくクリオと呼ぶことにする)は、ヨーロッパではBセグメントと呼ばれているクラスのモデル。フランス車のライバルはプジョー206、シトロエンC3で、206とベストセラーの座を争う売れっ子でもある。ルノーは昨年、このクラスにモデュスを投入したばかりで、それとこの新型クリオ、トゥインゴの3車種をラインナップすることになる。
ボディは2ボックスの3ドアと5ドア。206のようなワゴンやクーペカブリオレはないし、そういうモデルが出るというアナウンスもない。気になるサイズは、やはり大きくなった。その数字は3986×1707×1493mmで、長さは4mにせまり、幅は日本の5ナンバー枠をわずかではあるが越えている。高さは旧型より58mmも伸びた。ホイールベースも2575mmあり、このクラス最長。当然車両重量は1080~1210kgと、重くなっている。
サイズアップの目的が室内、とくに旧型の弱点だったリアシートの空間の拡大にあるのはあきらかで、今度は身長188cmの人間でもヘッドスペースとレッグスペースに余裕があることをアピールしている。室内幅も28mmアップして1380mmになった。ラゲッジスペースはリアシートを立てた状態で288リットルと、平均以上のレベルにある。
今回発表されたエンジンは、ガソリンが1.2(75ps)/1.4(100ps)/1.6(110ps)リッターで、ディーゼルターボは70/85/105psの3種類の1.5リッターdCi(コモンレール式直噴)。どれも旧型に積まれていたものだ。遅れてガソリンの2リッターが加わる予定だが、これは140psという普通のチューニング。ルノースポール・バージョンの登場も予定されているが、そのエンジンがどうなるかは、現時点ではあきらかになっていない。