エンジンは5ドアハッチバックの2リッター直列4気筒をベースに、ツインスクロールターボとインタークーラーを装着。最高出力は165kW、最大トルクは300Nmと、ラグナやアヴァンタイムの3リッターV6より上だ。しかも2000~5500回転で最大トルクの90%をマークするという、超フラットトルク型の性格。トランスミッションは日産製6速MTで、同時に5ドアの2リッターにもこのMTが選べるようになった。
アイドリングではあっけないほど静かで振動もなく、これがRS?って思うほど。しかもターボの立ち上がりは2000回転あたりからと低く、なだらかにトルクが盛り上がっていくので、流れに乗って走るようなシーンでも運転しやすい。でもターボが効いてからの加速はかなり強烈。雨だったこともあって、低いギアではホイールスピンが当たり前だ。感覚的にはルーテシアV6に近いダッシュだった。その加速が2速でも3速でも同じように味わえてしまうのは、ターボが生み出す超フラットトルクのおかげだ。
それでいてレスポンスのよさは自然吸気エンジン並みで、昔のターボのように一瞬遅れて加速が始まるようなことはない。高回転で頭打ちになることもなく、レッドゾーンまでスーッと回り切ってくれる。低回転ではかなり静かだった音は、4000回転ぐらいから緻密なエンジンサウンドと太いエキゾーストサウンドが適度にキャビンに流れ込んで、気持ちを盛り上げてくれる。ターボがあまり好きじゃない僕も納得!のスポーツユニットだった。