乗り心地は、下ろしたてということもあって足の動きが固かったが、感触はRXTよりも少しマイルドに思えた。直進安定性のすばらしさはそのままだ。思わぬ収穫だったのはハンドリング。ノーズが軽くなったおかげで動きが軽快になったし、前輪のグリップレベルも高まっているようだ。パワーに限りがあるので何をやっても破綻しないし、タイヤが鳴くことさえまれだ。RSのハイパワーを完全に受け止めるのだから当然といえば当然だが、驚くほどの懐の深さである。
「ルーテシアってやっぱりすごいクルマなんだなあ」と改めて思った。デビューから5年がたっているのに、乗り心地やハンドリングのレベルは今も驚くほど高いレベルなのだから。そんなルーテシアから、装備とパワーをほんの少し削っただけのモデルが、10万円安く手に入る。クイックシフト5のようなギアボックスに違和感を抱かない人なら、こちらがオススメだ。