エンジンを掛けたときは常にオートモードなので、まずはこの状態でスタート。シフトレバーを奥に押すか右側のパドルを引くと、ニュートラルから1速に入る。トルコン式ATのようなクリープはない。
発進のときのクラッチのつながり方は、おっとりしたクイックシフト5とスピーディなセレスピードの中間で、渋滞や車庫入れなどを含めて考えれば、ちょうどいいタイミングだと思った。シフトアップはこの種のギアボックスのすべてがそうであるように、変速の瞬間の減速感が気になるが、その時間は短めに抑えられている。逆に速度を落としていったときには、1.4のATと同じように自動的にシフトダウンしてくれる。
オートモードで走っているときにシフトレバーやパドルを操作すると、すぐにマニュアルモードに切り替わる。変速の速さはオートモードと同レベルだが、自分の意志でギアを選んで走るのはやっぱり楽しいし、シフトダウンのときには空吹かしを瞬間的に入れてショックなしに変速してくれる。レバーが短めで手から遠かったせいもあって、操作はパドルのほうがやりやすかった。オートモードに戻すときにはレバー根元のボタンを押せばいい。