C3の1.6が1.4と大きく違うのは、エンジンとトランスミッションだ。エンジンは排気量だけでなく1.4がSOHC8バルブ、1.6がDOHC16バルブであるところも異なっている。トランスミッションは1.4がトルコン式4速ATなのに対し、1.6はセンソドライブと呼ばれる2ペダル式MTになっている。内容はルノー・トゥインゴのクイックシフト5やアルファ・ロメオのセレスピードに似ていて、シーケンシャル式マニュアルモードのほか、全自動のオートモードも選べる。
外観は1.4と比べると、フロントフォグランプが追加され、バンパーとボディサイドのモールは黒からボディ色になり、ホイールはスティールからアルミになっている。ただ、1.4に「スタイルパッケージ」を装着すると同じ姿になる。雑誌などに登場したC3の広報車両は、ほとんどがスタイルパッケージ付きだったから、間違える人がいるかもしれない。
運転席に座ってまず気づくのが、やはりステアリング両脇から生えたパドル。フェラーリやマセラティを思わせる金属製の上質な作りだ。右側がシフトアップ、左側がシフトダウンというのは他車のパドルと共通。奥にあるメーターは、デジタル式速度計の隣にあるギアポジションインジケーターに、オートモードを選択しているときにAUTOの文字が表示されるようになった。
フロアにあるシフトレバーは、ノブの形はATに似ているが、ベースが角から丸になった。シフトパターンはh型。レバーを奥に動かすとシフトアップ、手前に引くとシフトダウンとなる。右に動かすとニュートラルに入り、右から手前へと連続して動かすとリバースに入る。レバーを動かしても中立のままなのはクイックシフト5などと同じだ。