サスペンションのセッティングは2.0と同じだ。乗り心地は低速では16インチタイヤの固さを感じる。しかし60km/hぐらいになると、406らしいしっとりとした上下の動きがメインになる。快適性はまったく失われていない。一方高速道路では、ステアリングの反応に驚かされる。車重が10kg軽く、タイヤがスポーティなサイズになったこともあって、セダンとしてはかなり切れ味が鋭い。高速道路では、ちょっと力を込めただけで車線が変わってしまうほどだ。
その代わりワインディングロードでは楽しいのひとこと。106や206のS16のように、ステアリングを切った瞬間に自分が真横に移動するようなクイックな反応が味わえる。足回りが固められていないので、ロールはそれなりにするが、それがグラッとこないように繊細な操舵をしていくのが楽しい。とにかく、ボディサイズを忘れさせるほど機敏な動きだ。