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プジョー206が新エンジン搭載

以前このClose Up!のコーナーで、正規輸入車は今後1.6リッター以下の小排気量エンジンもツインカム化が進むことを書いた。その第一弾が2月21日に登場している。プジョー206のXSとXTプレミアムだ。排気量は1.6リッターのままSOHCからDOHCとしたことで、パワー・トルクはもちろんアップ。同時にATの選択も可能となり、XSは装備がグレードアップした。そんな新型206XS/XTプレミアムをくわしく紹介していこう。

執筆者:森口 将之


以前このClose Up!のコーナーで、正規輸入のフランス車は今後1.6リッター以下の小排気量エンジンもツインカム化が進むということを書いた。その第一弾が、2月21日に早速登場している。プジョー206のXSとXTプレミアムだ。

ベーシックな1.4リッターのXTと、スポーツモデルの2リッターS16の間に位置していたこの2グレードは、これまでTU5JP型と呼ばれる直列4気筒SOHC8バルブの1587ccエンジンを積んでいた。圧縮比は10.2:1で、最高出力は64kw(88PS)/5600rpm、最大トルクは132Nm(13.5kgm)/3000rpmだった。

これに対して新型XS/XTプレミアムに積まれるエンジンは、TU5JP4型という形式名を持つ。直列4気筒、1587ccというところまでは今までと変わらないが、圧縮比は11.0:1に高められ、DOHC16バルブヘッドが装着された。注目の性能は、最高出力が80kw(108PS)/5800rpm、最大トルクが147Nm(15.0kgm)/4000rpmとなっている。ヨーロッパの排出ガス規制「ユーロ3」に適応するため、電子制御スロットルが採用されたことも特徴だ。

SOHC時代と比べると、パワーで16kw(20PS)、トルクで15Nm(1.5kgm)のアップ。これに対して車両重量は、XSが1040kgから1050kg、XTプレミアムが1050kgから1070kgへとわずかな増加にとどまっている。加速性能が向上しているのは間違いない。

このエンジン変更に伴い、オートマチックが組み合わせられることになったのもニュースだ。XTでおなじみの学習機能付き電子制御4速AT、AL4型で、両グレードに設定される。またMTを含めてリアブレーキはドラムからディスクにグレードアップされ、タイヤサイズは175/65R14から185/65R15(XS)、185/65R14(XTプレミアム)へとサイズアップされている。

さらにXSは、S16と同じクリアレンズの4灯式ヘッドランプ、新型アルミホイール、革巻きステアリングホイール/シフトノブ、メタル調センターパネルなどを新たに装備し、スポーティーなイメージを強調している。フロントシートのヘッドレストがS16と同じリング型となり、リア中央席にも3点式シートベルトを追加し(XTプレミアムには従来から装備)、ドアオープナーをアルミ仕上げとしたことも特徴だ。

価格はXSのMTが旧型に比べて4万円アップの187万円、XTプレミアムは今までと同じ189.5万円で、ATはそれぞれ10万円高に留まる。今まではSOHCということで、ツインカムを積む106S16やシトロエン・サクソVTS、ルノー・ルーテシア16Vと比べると見劣りがしていた206XSだが、今回の変更で逆にこうしたライバルよりも割安に思えるようになったのはたしか。またオートマチック仕様の追加で、ATでも1.4リッターと1.6リッターの2つのエンジンを選択できるということになったことはありがたい。

Close Up!ではこの新型206XS/XTプレミアムの試乗記を、3月7日頃に報告できる予定だ。お楽しみに。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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