FFらしくない操縦性
続いてシロッコR。ニュルブルクリンク24時間耐久レースで2年連続クラス優勝をはたしたノウハウを注いだということで、その走りっぷりが気になるところです。
エンジンスペックはゴルフRと同じですが、さすがにFFでこれほどパワーあると、土砂降りの中ではフロントが空転してESPによりパワーが絞られるシチュエーションも多々あったのですが、やはりこのパワーは快感です。その点ではFFを感じさせるのですが、ハンドリングにおいては、このクルマはFFであることを忘れさせる味を持っています。踏み込むとアンダーステアに転じるのではなく、ニュートラル~ややインにラインをトレースするなど、アクセルのオン/オフでの反応が、まるでFRのようなのです。いかにリアタイヤを上手く使ったセッティングが施されているかの表れといえるでしょう。
そして、いうまでもなく軽い。ゴルフRに比べて120kgも軽いことを痛感します。当初、このクルマの情報を知ったときに、なぜ4MOTIONでないのか、さらには、シロッコの2.0TSIともっと明確に差別化されていたほうがいいのではと感じたものですが、XDSの恩恵か、こうしてドライブしてみると2.0TSIとの違いは明確にあり、またFFであることは、ゴルフRとの差別化において重要だったのだと感じた次第です。
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