グランツーリスモ+ピュアスポーツ
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メッシュグリル、エアロガーニッシュなどを装備走り出すと、まず静粛性が高いことに驚かされます。そして、乗り心地がしなやか。普通に流すぶんにはグランツーリスモ的な落ち着き感を覚えます。欧州で名うてのSUCHS(ザックス)製ダンパーを採用したことの恩恵もあってか、荒れた路面でもよく動いてタイヤを路面に追従させ、スムーズにラインをトレースしていきます。
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専用18インチ軽量アルミホイールに225/45R18サイズの専用タイヤを履く。ホイール色は、ブレード シルバー メタリックとシャンピオンシップ ホワイトハンドリングはまさに「意のまま」。ステアリングを操作したとおりにリニアに向きを変えるフロントと、それを支えるリアはアクセルで荷重をコントロールしながらブレイクすることなく粘り具合を探っていける味付け。FFでこれほど高い運動性能、そして操る楽しさを味わわせてくれるクルマはなかなかありません。ピュアスピーツと呼ぶに恥じない味を身につけています。
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K20A型i-VTECエンジンは、最高出力148kW[201ps]/7800rpm、最大トルク193Nm[19.7kgm]/5600rpmを発生。これはセダンのタイプRに比べると数値的には24ps、2.2kgmのダウンとなるエンジンは、NSX製法と呼ばれるヘッドポート処理など高度な手法を経て仕上げられた点はセダンのタイプRと共通ながら、センタータンクのため、排気系の取り回しがセダンよりも微妙にハンデがあり、スペック的にはセダンよりも若干ダウンしています。
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自発光レッド照明のマルチプレックスメーターを備える。レッドゾーンは8000rpmからこれに対し、エアクリーナー内にレゾネーターを配置し、VTECのハイバルタイへの切り替わりポイントを低めたほか、トランスミッションのギア比を、1、2、3速を低くして立ち上がり加速を、4、5、6速を高くして高速での伸び感を得るなど、相応しい味付けが施されています。
また、エンジン2次バランサーにより、騒音や2次振動の低減を図っていることも実感されます。こうして、高回転型のキャラクターを損なうことなく、実用域でも扱いやすくセットアップされています。トップエンドにかけての吹け上がりの痛快さときたら、本当に絶品! こんな感覚を味わえるクルマなどそうそうありません。
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