ゴルフにスポーティテイストを加味
フットワークについては、まずゴルフVIについていうと、あくまで快適性をベースに、運動性能と操縦安定性が非常に高いレベルで両立しています。それも、16インチ仕様のコンフォートラインのほうが、17インチ仕様のハイラインよりもはるかに乗り心地がよく、動きも素直で、全体のバランスは一段上にある印象でした。
ただし、タイヤが路面に張りつくような追従性や、しなやかな乗り味がもたらす確実なライントレース性などは、むしろゴルフのほうが上といえるでしょう。シロッコでは、あえてそのバランスを少し犠牲にしてでも、スポーティな感覚を与えることを優先したように思われます。
シロッコの2グレードの中では、2.0TSIに装備される「DCC」により、ダンパーの減衰力をコン3モードから選択できるようになっていますが、調整機構もさることながら、この足まわり自体の基本性能が高いようで、こちらのほうがよく動いてくれるように感じられます。
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