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本気で欲しくなった! Z34フェアレディZ(3ページ目)

3.7Lエンジン、ATの7速化、MTにもシンクロレブコントロールを採用するなどパワートレインが進化。100mm短縮されたホイールベースが変えるハンドリングなど、新型Z34における先代Z33からの大きな進化をレポート。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

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優れたライントレース性

バージョンSおよびSTには、レイズ社製アルミ鍛造19インチホイールや、4輪アルミキャリパー対向ピストンブレーキが与えられる
さらに、大きく洗練されたのがフットワークです。これまでのZ33でイマイチと感じていた部分のほとんどが、Z34では改善されていたのです。

まず、ステアリングフィール。Z33では、切りはじめに一瞬の応答遅れがあったところが、Z34では、最初から一体感のあるレスポンスを示します。これってスポーツカーにとって重要なポイントだと思うんです。しかも、ホイールベースが短くなったにもかかわらず、直進性が向上しています。

そして、コーナリング時の挙動。回頭性がよくなったことに加え、バージョンSやSTでは275サイズを履くリアは、Z33とは比べるまでもない、高いスタビリティを得ています。

ハッチゲートを開けると、Z33の特徴のひとつだったストラットタワーバーが廃されたことがわかる。ゴルフバッグ2個を収納可能
さらに、アンジュレーション(=うねりや起伏)のきつい路面での姿勢がまるで違います。Z33はココが不得意で、コーナリングしている間に、舵角を一定にしていても、サスペンションのアライメントが変化して、どんどん描く軌跡が乱れていたものです。基本的にはアンダーステア傾向で外に膨らむので、危ないことはなかったのですが、走っていて、あまり気持ちのいいものではありませんでした。

それがZ34では、実にキレイにラインをトレースできるのです。荒れた路面では多少バタつくところもありますが、Z33に比べると格段に洗練されています。これも大きな進化です。

サスペンション形式は、フロントがダブルウィッシュボーン式、リアがマルチリンク式。ダンパーに、デュアルフローパスやリバウンドスプリングに加え、高応答リップルコントロールを追加
というZ34ですが、価格はZ33に比べると全体的に少し上昇しています。しかし、ボディパネルへのアルミの多用、エンジンやトランスミッションの進化、タイヤサイズの拡大をはじめ装備の拡充などを考えると、Z33よりもむしろ割安な設定になったのではないかと感じています。

いまや日本車でスポーツカーと呼べる車種が数えるほどしか存在しない中で、フェアレディZは、やはり大きな存在感を持つクルマ。そのモデルチェンジでの変わりようは、期待を超えるものがありました。そんなZ34を、筆者はかなり本気で欲しくなっています。買うなら、バージョンSTのAT、そしてボディカラーは「プレミアムアルティメイトイエロー」です。

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