輸入車/注目の輸入車試乗レポート

アメリカンリアルスポーツの真髄コルベット(2ページ目)

2005年に現行「C6」に移行したコルベットをひさびさにドライブ。筆者が幼い頃に憧れたアメリカンリアルスポーツカーの最新モデルは、現代的に洗練されていることを再認識した。今回はコンバーチブルをレポート。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

現代的アメリカンテイストの走り

6156ccのV8OHVエンジンは、最高出力321kW[436ps]/5900rpm、最大トルク575kW[58.6kgm]/4600rpmというスペックを誇る

C6コルベットは、デザインやスペックなどにコルベットならではの伝統を受け継ぎつつ、そのドライブフィールは、アメリカンスポーツらしい味と、現代的なスポーツカーの味の両面を併せ持っています。6Lを超えるエンジンは、いかにもアメリカンV8らしいドロドロとしたサウンドを奏でながら、怒涛のトルクを発揮し、踏めば蹴飛ばす感じで加速します。これほど排気量の大きなV8エンジンながら、非常に軽やかに吹け上がるのも特徴です。トランスミッションは、2006年モデルより、従来の4速ATに代えて、6速ATが与えられました。トルクバンドの広いエンジンなので、4速でもそれほど不満はなかったのですが、やはり6速のほうが質感の高い動力性能をもたらすとともに、燃費にも貢献してくれるはずです。

フットワークは、やや操舵力の重いステアリングを介し、往年の「緩さ」を微妙に残しつつも、十分に高いボディ剛性のもと、先入観を覆すシャキッとした走りを味わうことができます。シャシーセッティングのレベルの高さは、速度感を希薄にしてしまうほど。ハードなコーナリングを試しても、まだまだ先があるような余裕を感じます。乗り心地はやや固めですが、スポーツカーとして許容範囲でしょう。ふだんはリラックスして乗れつつ、いざとなれば本格的スポーツカーの走りを楽しめるというクルマです。

タイヤは前後異径異サイズで、フロントが245/40ZR18、リアが285/35ZR19。サスペンションは前後ダブルウイッシュボーン
コルベットは、価格のわりに見栄えがすることもあって、日本でもずっと高い人気を維持しています。最近では欧州メーカーが数多くのオープンカーをマーケットに送り込み、人気を博していますが、伝統あるコルベットは、欧州車は決して持ち得ない雰囲気を放っています。エクステリアだけでなく、インテリアもしかり。そして、ひとたび走り出せば、欧州の高性能モデルにも後塵を浴びせるほどのポテンシャルを持っています。

ちなみに筆者は、たまに「コルベット欲しい!病」になってしまうことがあって、それは乗れば必ず発症します(笑)。クーペにするかオープンにするか、大いに悩むところです。
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