Audi(アウディ)/アウディの車種情報・試乗レビュー

格段に進化したアウディTTロードスター(2ページ目)

クーペモデルより遅れること9ヶ月、アウディTTロードスターが日本導入された。本格的スポーティカーに進化した2代目TTの真価を探る。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

高剛性ボディがもたらす一体感ある走り

アルミとスチールを組み合わせたアウディ独自のスペースフレーム「ASF」を採用
そして、ベースとなるボディがしっかりとしたことで、ハンドリングも格段に向上しています。初代TTロードスターは、ステアリング操作に対するライントレース性において、いささかシュアな感覚に乏しく、またアンダーステアが強かったと記憶しています。

しかし、2代目ロードスターは、そのあたりも改善され、剛性の高いボディに裏付けられた一体感のある走りを実現しています。そしてこれも新型TTのクーペに比べても、ほとんど遜色ないレベルに達しています。スポーツカーとして十分に満足できる走り味といえるでしょう。

反面、乗り心地は全体的にやや固めに感じられます。アウディ車の多くは、日本の市街地走行において多用するであろう40~60km/h程度の速度域では、やや当たりの固さを感じさせ、さらにその上の速度域でフラットになるというセッティングのモデルが多いのですが、このTTロードスターも同様となっています。

スムーズで小気味よいシフトチェンジ

デュアルクラッチを採用した2ペダルMT「Sトロニック」を搭載
エンジンは、クーペには3.2L V6ユニットも用意されるのに対し、ロードスターは2L直噴TFSIターボユニットのみ。スペック的には、最高出力147kw(200ps)/5100~6000rpm、最大トルク280Nm(28.5kgm)/1800~5000rpmとなっています。これにセミオートマチック、つまり2ペダルのマニュアルトランスミッションである、6速Sトロニックが組み合わされます。もちろんAT限定免許でも運転可能です。

走り出すと、期待どおり非常にスムーズなシフトチェンジを示します。動力性能についても不満のない加速フィールを味わわせてくれるとともに、低く唸るようなエキゾーストサウンドを楽しませてくれます。

変速時に空吹かしの制御が入ることで、シフトアップもシフトダウンも素晴らしいレスポンスを示し、シフトチェンジの操作が楽しみになってしまいます。AUTOモードよりも、積極的にマニュアルモードで楽しみたいところです。

反面、アクセルペダル操作に対してリニアかどうかというと、変速ショックを和らげるためか、やや引っかかり感が見られます。また、ブレーキも初期に唐突に利きすぎるきらいがあり、また直進性の確保のためか、ステアリングの操舵力がだいぶ重めの設定となっています。このあたりは、一般道を普通に流す際に、スムーズに運転しようとすると、かえって繊細な操作を求められてしまうので、もう少し洗練されて欲しい部分ではあります。

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