VW(フォルクスワーゲン)/ゴルフ

ゴルフ、メガーヌ、C4、アストラをチェック! 欧州Cセグメント徹底比較3

新型欧州Cセグメントカーを比較してきたが、最後は価格を含めた結論を述べたいと思う。

執筆者:河口 まなぶ


ゴルフには他車にはない強力な武器が…

この4車の中ではゴルフGTIには2ペダルのDSGが用意されている
そして最後に乗り心地。これは街中で試していないものがあるので、あくまで箱根での印象だが、C4VTSとメガーヌRSがいい。そして僅差でアストラとゴルフが並ぶ感じだ。特にC4VTSはスポーツ・モデルとは思えぬほど、サスペンションの過渡特性がしなやかで、路面のうねりを超えた後などでも余分な返しなどの無駄な動きがなく絶品だと思えた。C4VTSは先の安定性の部分で段差乗り越え時の衝撃を指摘したが、それ以外の部分ではこうしたサスペンションの動きからから存分な心地よさが感じられる点がいい。

とはいえ全車でレベルは高く、持っている運動性能の高さやスポーツ・モデルという性格からすれば、どれも理想的な乗り心地を実現できているといえるだろう。

C4はシトロエン独特のユニークなインテリアが楽しめる
走り以外の面ではスタイリングや雰囲気、そして価格といったファクターがある。まずスタイリングや雰囲気だが、これはやはりフランスの2台がとてもいいセンスを感じさせる。ゴルフGTIも今回これまでになく分かりやすい内外装を与えており、スポーツ・モデルとしての演出は十分以上といえる。そう考えるとアストラがもっとも地味に思える。

価格は全て300万円台に収まるが、アストラ、C4、ゴルフ、メガーヌの順となり、中でもメガーヌRSは378万円とやや割高な印象が否めないのが実際のところだ。動力性能/運動性能など走りの面においては接近しており、フィーリングに関しても4台全てがそれぞれの味わいを持っているため、走りだけで1番を選ぶのはとてもムズカシイ。

アストラのインテリアはドイツ車らしい機能優先のデザイン
だがあえて言うならば走りにおいて、動力性能重視派はメガーヌRSで決まりだろう。一方運動性能重視派ならば、個人的にはアストラ・ターボスポーツが最もスポーツ・ドライビングを楽しめるように思える。そしてバランス重視派にはゴルフGTI、フィーリング重視派にはC4VTSといったところだ。
さらにデザイン的な好みや価格、そして現在の自分の生活環境まで含めて考えると、本当に悩ましい選択になる。

ちなみに僕の場合はこのクラスのクルマとなると、妻が運転(MTはNG)し子供も乗ることを考えなければならないので、DSG+5ドアの組み合わせとなるゴルフGTI以外には考えられない。

そう、ゴルフGTIは家族持ちにとっては唯一2ペダルを備えている点が実際の購入を考えた時に「強力な武器」となる。しかもこの2ペダルは、妥協ではなく積極的に選びたくなる種類のものであるのもポイントといえるだろう。

メガーヌ ルノースポールには5ドアは追加されたが、やはりMTしかないのが残念
本当はデザイン的にもユニークなメガーヌやC4をMTで存分に楽しみたい想いはあるし、アストラでストイックに走りを楽しみたい…という想いもあるのだが、やはり僕の場合は現実を鑑みるとゴルフGTIになる。

PART1 エンジンプロフィール比較はコチラ
PART2 ハンドリング&フットワーク比較はコチラ
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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