
それから2年…この間にも、もちろんホンダからは多くの新型車が登場したが、基本的にその乗り味・走り味は、ヌーヴェルヴァーグやアブソルートに始まったものの派生と考えていい。3代目となるオデッセイ、新たに登場したエリシオンですら、2台の影響を大きく受けているといって間違いない。
そして2004年9月。筒井氏はインテグラのマイナーチェンジにおけるLPLとして、再び我々の前に姿を現してくれたのだ。今回、マイナーチェンジしたインテグラに触れて、僕は一瞬のうちにこう思った。「果たしてこれをマイナーチェンジと呼んでいいのだろうか?」

詳しい人ならピンと来たと思うが、実はタイプSというグレードは既に存在するものである。インテグラはメインマーケットであるアメリカで、アキュラRSXとして販売されており、そのトップモデルに位置づけられるのがタイプSなのである。
もちろん今回、アメリカにおけるアキュラRSXタイプSも、マイナーチェンジを受けて生まれ変わったわけだが、日本のタイプSは基本的にこのRSXタイプSに準ずる。
違いは搭載エンジンで、RSXタイプSは210psを発生するK20Aを搭載しているが、日本のタイプSは160psを発生するK20Aが搭載される。またタイヤがRSXタイプSではアメリカらしくオールシーズンとなるのに対し、日本のタイプSにはタイプRと同じサマータイヤが与えられる。