後続車のヘッドライトによる眩しさを防ぐ自動防眩ミラーは
安全運転の必需品!?
普段は普通のミラーと変わらないが、後方から強い光が入ると自動的に反射率を落とし、眩しさを抑える働きをするのが自動防眩ミラーだ |
自動防眩ミラーを装着したクルマに乗ったことがない人には、ちょっと手を伸ばせばすぐに眩しさを抑えられるのに、わざわざそれを自動化する必要があるの? と思われるかもしれませんが、夜間に高速道や街灯の少ない郊外の道路を頻繁に走行するドライバーであれば、その有難みが理解できると思います。
時速約97km/hで走行時に急停車をする場合、眩しさを感じたときは平常時よりも約37mも制動距離が延びることが分かっている |
もちろん、ドライバーの目を眩しさから守るためには、素早くミラーの反射率をコントロールする必要があります。そこで自動防眩ミラーでは、周囲の明るさを感知するセンサーと後方からミラーに入る光を感知するセンサーとを備え、状況に応じて迅速にミラーの反射率を自動的に調整することができるようになっているのです。
最新の自動防眩ミラーでは、ガラスの間に特殊なジェルを封入し、電圧によって反射率を変化させる構造となっている |
自動防眩ミラー発祥の地といわれる北米では、新車で販売されるモデルの大多数に採用されるほど普及しており、非装着車に装着可能な市販品も数多く出回っています。もちろん、日本車メーカーも北米などに向けたモデルでは自動防眩ミラーを標準で装着していることが多いのですが、一部の上級モデルを除いて、なぜか日本仕様では省かれていることが多いようです。
もちろん、メーカーの方でも地域による使用状況やニーズに合わせて、仕様を決定しているはずですが、やはり有効性の高い安全装備だけに、今後はぜひ日本でも普及していってほしいものです。ただ実際問題として、現状では自動防眩ミラーが装備されていないモデルが多いのが事実ですので、何とかそうしたクルマにも自動防眩ミラーを装着する手法を考えるのが現実的だと思います。
そこで次ページでは、標準ミラーのモデルに、自動防眩ミラーを装着するための方法を紹介します。