タイヤの空気圧チェックは定期的にやっておくべきですが、これといった異常が見あたらないのに、何となくエアの減りが早いという場合があります。このあいだ、たまたまタイヤショップに寄ったところ、「こんな例がある」というのを見せてもらったので紹介します。
 

パンク以外ではない? エア漏れの原因はココにあった!

まず、パンクでもないのにエア漏れが早いという場合のチェックポイントを挙げてみます。一つは、タイヤのバルブ、つまり空気を入れるところです。タイヤのバルブの構造は、筒(ホイールから出っ張っている部分)の中にネジが作ってあり、その中にバルブ・コアというゴムの付いた弁が入っています。

このバルブ・コアのゴムが傷んでいたり、小さなゴミを噛んでいたりすると、わずかにエアが漏れるようになります。空気を入れた後に、注入口に石けん水やツバをつけて泡が出ないかをチェックするのは、この機能をチェックするためです。バルブ・コア自体の交換は、空気を入れ直す必要がありますが、比較的簡単に交換できます。

次は、バルブとホイールの取り付け部です。ホイールとバルブの取り付け部が、緩んでいたり(ネジ式)、サビや腐食が発生していたり、パッキン(バルブグロメットといいます)のゴムが割れていたりすれば、そこからエアが漏れてきます。問題がありそうな場合は、タイヤ交換時に新品に交換するのがベストです。また、ホイール側に腐食がある場合はキレイにしておく必要があります。
 

ホイールとタイヤの密着性もエア漏れに関係している

バルブ関係には問題ないのにエアが減るという場合は、ホイールとのマッチングを疑う必要があります。現在のクルマでは、チューブの入ったタイヤはほとんどないので、タイヤとホイールの間で気密性が保たれていなければなりません。
このため、エア漏れをチェックする場合は、大きな水槽にホイールごと浸けてタイヤとホイールの間からエア漏れしていないか確認することもあります。そんな水槽は、我々アマチュアは持っていませんが、その場合は石けん水をタイヤ全体とホイールとの境目にスプレーして、しばらく様子を見てみるという手があります。ただし、それで分かるくらいだと、結構なペースでエアが減少するはずです。

ホイールが、3ピースなどで組み立て式の場合も注意が必要です。ホイールの合わせ面からエアが徐々に漏れてくる場合もあるからです。
また、ホイールを縁石にヒットしてリムが変形している場合は、そこからエア漏れを起こす可能性があります。この場合は、外からチェックすれば判断が付きます。
 

リムの汚れもタイヤの空気漏れの原因に!


さらに、ホイールとタイヤの接触面の状態も重要です。これは、ホイールにタイヤが付いてない状態でしか見ることができないので、タイヤを組み込む時にプロの方に気を付けて頂くしかないのですが、ホイールのリムとタイヤのビード部分の密着性が低下している場合があります。

ホイールが新しい場合は問題ありませんが、買い換えなどで古いタイヤを外した時は、リムとビードの接触面には黒いカスが残っているものです。これは、タイヤなのか組み込み時の潤滑剤のカスなのかは良く分かりませんが、表面はザラ付いた状態になっています。つまり、細かな凹凸があって密着しなくなるのだと考えられます。

やっかいなことに、水槽にタイヤを浸けても分からず、走行時の変形などが加わっている時だけエアが漏れるようなのです。ホイールとタイヤの組み合わせによっては、組み込み位置がずれることもあるようなので、密着度が悪いとなおさらエア漏れの確率はアップします。

このため、タイヤ交換する時はリム部もブラッシングしてキレイにしておくのが理想的なのです。エア補充の回数が多いという場合は、こんな点も含めてタイヤショップの方に相談してみると良いと思います。

文章 : 高山則政(All About Japan「カーメンテナンス」旧ガイド)

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