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新型ステップワゴンの弱点とは(2ページ目)

好調なスタートを切った4代目、新型ステップワゴン/ステップワゴン スパーダ。広さとサードシートの格納性、燃費への期待などが好調のようだが、肝心の走りはどうだろうか?

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

ハイルーフ化の弊害

インパネ
当然高めのアイポイントで、視界は良好。アナログな装備だがサイドビューサポートミラーや大型ドアミラーの視認性もいい。収納類は細々と仕切りを設けずに、ザックリと使いやすい大きさにしているのも好感が持てる。メーターはややのぞき込むような、見下ろす位置にある
運転席からの眺めは、後方も左サイドも良好で5ナンバーサイズもあり、リラックスしてハンドルを握れる。気になったのは、メーターの位置がドライバーから見ると下向きになっており、見下ろす感覚になること。視線移動が少し大きめになる。

子どもが立てるゆとりの室内高を目指して空間は確かに広くなったが、走りの面では少し弊害も感じた。全高が高くなったぶん、コーナリングはホンダのミニバンの割に得意科目とはいえない。ライバルと比べるともちろん遜色はないのだが、ホンダの三文字に期待しすぎると少し裏切られる。フロア高は変わらず、全高が高くなっただけ重心高も高く感じるし、恐くはないがロールも大きめだ。さらに、電動パワステの味付けも軽いのは構わないが、高速域ではもっと手応えも欲しいところ。

完成度は高いが

荷室
跳ね上げ式よりも格段に収納力が増す床下収納式は、操作性も上々だ。慣れてしまえば子どもでもできるかもしれない
期待の新型ステップワゴンだけに、走りに関しては注文が多くなってしまった。早急に対策が欲しいのが低速域の音対策で、ユーザー予備軍はディーラー試乗で念入りに確認してほしい。ユーティリティでは、シートアレンジや視界確保のためか、2-3列目シートの背もたれの天地がかなり短いなど、設計思想の割り切りが感じられる。こちらに座るのはおそらく子どもだから、OKという判断なのだろう。3列目も大人が座れる空間だが、いかんせんシートが小さい。やはり大人が3列まで乗車するロングドライブが多いのなら、この上のクラスが欲しいところ。夫婦+子ども2人がメインでタマに祖父と祖母乗せるのなら、ホントに「ちょうどいい」ミニバンに仕上がっている。試乗しても同クラスのミニバンはステップワゴンのトータル性能が後発だけにやや高いようだ。

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