NISSAN(日産)/日産の車種情報・試乗レビュー

スカイライン クロスオーバーは大当たり(3ページ目)

クーペとSUVを融合させたスカイライン クロスオーバーは、いままでのSUVとは一線を画す走りとスタイルが身上。最近の日産車では大当たりというべき、出来のよさが光る。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

確かに後は狭いが

ハンガー
ユニークな装備が運転席ヘッドレスト裏のハンガー。ビジネスユースにも対応する姿勢を示す装備なのだろう。エルグランドでもお馴染みのアラウンドビューモニターが進化したり、車線逸脱防止機能など、先進装備の積極採用も目立つ
ディーラーを訪れるお客さんの中には「後席が狭い、荷物が積めなそう」という声もあるそうだが、クーペとSUVのクロスオーバーであるから当然の車内であり荷室なのだ。もっと大きく広いのが欲しければムラーノなど、ほかのSUVを見るべきだし、せっかく日本にちょうどいいサイズでしかもセクシーなのだから、「見る目がないなぁ」とその話を伺った際には僭越ながら思ってしまった。もし、オフロードなどの走破性を心配するなら、エクストレイルが控えている。

実際に後席は、ドア自体もドア開口部の小さめで、足と身体の動きはスムーズとはいかない。後席の乗降性はスタイルの犠牲になっているのは確かだが、一度座ってしまえば意外と快適で、大人4人がキチンと座れる空間が確保されている。決して「プラス2」的な後席ではない。前席もタイトな空間だが、心地よくムダに大きくない。クーペ本来のパーソナル感を演出している。助手席も後席も近いから、乗員同士のコミュニケーションが濃くなりそうだ。

300万円台の安いグレードを!

シート
大きなシートは身体をすぽっりと包み込む。ロングドライブでも疲れが少ないシートだ。後席中央は足もとのスペースと背もたれの硬さから、長時間座るのはキツイかも
ラゲッジスペースは決して広大ではないが、後席を倒せば少し斜めになるが荷室を大きく拡大できる。4人乗車でも全員分の旅行バッグを積める。ボディサイズを考えると妥当といえる荷室だろう。

高級クーペ系SUVだけに、あんまり安いグレードを設定してしまうのは、ブランド戦略的にNGなのかもしれない。しかし、スカイライン クロスオーバーのスタイルは、内・外装の姿、佇まいだけでも十分に惹きつける魅力があるだけに、底辺を広げる価格設定をして欲しかった。日産のエンジンの球数も少ないので、現在の「大排気量」になっているのだろうが、もう少しダイエットして小排気量エンジンを積めばまた違った魅力にあふれるはず。さらに、ガソリンもハイオクではなく、レギュラー仕様で。

だが、セダンやワゴン、ミニバンでは飽き足らない方で、大人4人がしっかり座れるセクシーなSUVを探しているなら、選択肢にぜひ入れるべきモデルだし、ディーラーで試乗しない手はない。

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